平凡社新書 740
魚で始まる世界史
ニシンとタラとヨーロッパ
著:越智 敏之
紙版
内容紹介
オランダはニシンの骨の上に繁栄を享受し、大航海時代は塩ダラによって幕が上がった。牛肉ではなく魚がつくったヨーロッパの歴史。
目次
まえがき
第一章 魚と信仰
1 大きな魚と小さな魚
2 魚の女神
3 聖餐式の魚
4 ユダヤの魚
第二章 フィッシュ・デイの政治経済学
1 汝、食べることなかれ
2 熱い肉と冷たい魚
3 断食日の魚
4 断食の経済学
5 充満する粘液
6 ポリティカル・フィッシュ・デイ
第三章 ニシンとハンザ、オランダ
1 ニシン以上に殺す
2 ニシンとヴァイキング
3 ハンザ
4 ウィレム・ブーケルス
5 ニシンの戦い
6 ニシンの骨の上に建つ街
第四章 海は空気と同じように自由なのか?
1 レッド・へリング
2 海は誰のものか
3 『自由海論』
4 アサイズ・ヘリングとランド・ケニング
5 海洋主権
6 オランダの衰退
第五章 タラから始まる世界史
1 『テンペスト』
2 魚にされたキャリバン
3 ストックフィッシュとヴァイキング
4 塩ダラと大航海時代
5 アイスランディック・フェア
6 ジョン・カボット
7 ニューファンドランドで覇を唱えろ
8 ジョン・スミスとニューイングランド
9 一六〇〇年目の奇跡
10 汚れた魚
第六章 タラの漁師は自由にする
1 聖なるタラ
2 自由の海
3 ニューイングランド躍進
4 独立戦争前夜
5 新たな聖性
第七章 魚はどんなふうに料理されたのか?
1 マグロ
2 ウナギ
3 ニシン
4 タラ
あとがき