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PHPとっておきのどうわ

ぼくのねこ ポー

著:岩瀬 成子
絵:松成 真理子

紙版

内容紹介

放課後クラブが終わった学校からの帰り道。白い家の近くでねこを見つけた。つれて帰りたいなと思ったけれど、お母さんは「だめ」っていうかもしれない。
そのとき、ぽつっとぼくの首に雨があたった。雨がふりだしたら、ねこがびしょぬれになってしまうと思って、家につれて帰った。お母さんは「すてねこなら飼ってもいいけど」といって、ねこに心当たりがないか白い家の近くにたずねにいった。でも、誰もねこのことは知らなかった。ぼくは、ねこに「ポー」という名前をつけた。
ぼくのクラスに森あつしくんという子が転校してきた。森くんと仲良くなって話していると、「家族は両親と妹と、それからねこ」といった。そして森くんは、「だけど、ねこがね、いなくなっちゃったんだよ」とつらそうな顔をした。ぼくはなんだかむねが急にドキドキしはじめた。「しんぱいだね」といったけど、どんなねこ? とは聞かなかった。どんなねこか、知りたくなかった……。
少年の心の機微を丁寧な筆致で描いた幼年童話です。

著者略歴

著:岩瀬 成子
1950年、山口県に生まれる。『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』(PHP研究所)で小学館文学賞と産経児童出版文化賞、『あたらしい子がきて』(岩崎書店)で野間児童文芸賞、『きみは知らないほうがいい』(文研出版)で産経児童出版文化賞大賞、『わたしのあのこ あのこのわたし』(PHP研究所)で児童福祉文化賞出版物部門を受賞。その他の作品に、『地図を広げて』(偕成社)、『もうひとつの曲がり角』(講談社)などがある。
絵:松成 真理子
1959年生まれ。イラストレーター、絵本作家。『まいごのどんぐり』(童心社)で児童文芸新人賞、『さくらの谷』(文・富安陽子/偕成社)で講談社絵本賞、紙芝居『うぐいすのホー』(童心社)で五山賞奨励賞を受賞。絵本の作品に、『じいじのさくら山』(白泉社)、『ぼくのくつ』(ひさかたチャイルド)、『たなばたまつり』『きんぎょすくいめいじん』(以上、講談社)などがある。

ISBN:9784569881621
出版社:PHP研究所
判型:A5
ページ数:80ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2024年03月
発売日:2024年03月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YNA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:XA