PHP新書
なぜ日本人はとりあえず謝るのか
「ゆるし」と「はずし」の世間論
著:佐藤 直樹
紙版
内容紹介
日本人はだれしも「世間」にとらわれている。世間という人的関係の中で、「ゆるし」や「義理」「人情」といった原理に庇護されて生きている。▼西洋では、神にたいして罪を告白するキリスト教の「告解」という制度により、「個人」が形成され、その集団である「社会」が誕生した。しかし日本にはいまだに個人も社会もなく、世間のなかでしか「存在論的安心」を得られない。ゆえに、日本人は世間からの「はずし」を強く恐れる。日本の犯罪率が低いのはそのためである。▼もし犯罪や不祥事を起こした場合は、ただちに謝罪しなければならない。日本では真摯な謝罪によって、世間からの「ゆるし」を得て「はずし」を回避することができるのだ。ところが、近年日本の刑法が厳罰化する傾向にある。これは犯罪をゆるす「世間」が解体されつつあることのあらわれなのか?▼法制度の変遷をたどりながら、日本「世間」の現在を問う意欲作。
ISBN:9784569795522
。出版社:PHP研究所
。判型:新書
。ページ数:224ページ
。定価:720円(本体)
。発行年月日:2011年02月
。発売日:2011年02月15日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB。