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PHP文庫

松永弾正久秀

梟雄と称された知謀の将

著:黒部 亨

紙版

内容紹介

戦国の梟雄と称される松永久秀。織田信長上洛前の京の実質上の支配者であった彼は、主家・三好家を乗っ取り、第十三代将軍・足利義輝を弑逆、さらには東大寺放火と、その非道な行動から悪人のレッテルを貼られてきた人物である。だが、かつて同じく梟雄と称された斎藤道三や信長が、一方で優れた先見力を持ち、時代の先駆者として近年再評価著しいように、久秀もまた、少なからずその面を持ち合わせている。本書は、彼の評価を人間的な史観から問い直す力作である。▼京の東寺を縄張りとする浮浪の少年であった久秀は、ひょんな経緯から三好家と縁の深い隆法院の寺男となり、さらに離宮八幡の荏胡麻買いの人夫に。この時期に培った視野の広さ、兵学、そして処世の術をもって、後に三好長慶に仕え、次第に能力を発揮していくのである。何の後ろ盾もなく、自らの力のみを信じて乱世を疾駆した男の心情と、下剋上そのものの波瀾の生涯を見事に描出する長編小説。

目次

●京の風 ●玄猿 ●阿波の鵬 ●走狗 ●月の落とし子 ●大和侵入 ●天上の館 ●理由なきにあらず ●大仏炎上 ●鷹とキジ ●鳥羽の宿 ●ほうき星 ●関係年表

ISBN:9784569575384
出版社:PHP研究所
判型:文庫
ページ数:392ページ
定価:648円(本体)
発行年月日:2001年04月
発売日:2001年04月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ