ロマノフ朝史 1613-1918(上)
著:サイモン・セバーグ・モンテフィオーリ
訳:染谷 徹
紙版
内容紹介
「ロシア帝国300年間」の栄枯盛衰と人間模様
本書は、上巻がピョートル大帝からエカチェリーナ大帝、ナポレオン戦争まで、下巻がクリミア戦争から、日露戦争、第一次大戦、ロシア革命までの300年間、愛憎相半ばする一族、戦争と革命、陰謀と謀反、弾圧と殺害、性愛と嗜虐……王朝の絢爛たる歴史絵巻と血にまみれた「秘史」を、赤裸々に物語る通史だ。欧州の公文書館の膨大な史料、未刊行の日記類、未公開の書簡などに基づいて、ロマノフ朝の栄枯盛衰を追いながら、登場人物たちの心理の襞にまで分け入り、臨場感あふれる筆致で描き出している。著者は本書の主題を、「ロマノフ家は偉大な王朝であるだけでなく、絶対的専制支配の象徴であり、その歴史は絶対的権力につきまとう愚昧と傲慢の物語集に他ならない」と述べている。
著者は英国の歴史家・作家で、『スターリン:赤い皇帝と廷臣たち 上・下』で「英国文学賞」の年間大賞、『スターリン:青春と革命の時代』(以上、白水社)で「コスタ伝記文学賞」ほか多数を受賞している。
カラー口絵各16頁・地図・家系図・人物紹介・人名索引(下巻)を収録。
目次
地図:拡大するロシア帝国
ロマノフ朝系譜
凡例
序言
謝辞と出典
序幕 動乱の嵐の中の二人の少年
第一幕 王朝の興隆 リューリク朝および初期ロマノフ朝系譜(1500-1700)
第一場 花嫁選考会
第二場 若き修道僧
第三場 銃兵隊の反乱
第四場 酔いどれ宗教会議
第二幕 王朝の絶頂期 ロマノフ朝系譜(1700-1800)
第一場 皇帝
第二場 女帝の時代 263
第三場 ロシアのヴィーナス 325
第四場 黄金時代 391
第五場 陰謀 477
第六場 対決 531
原注