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先達者たちが究めた飼育の基本から、現在第一線が挑んでいる最新の研究まで、総勢約100名の専門家が執筆。家畜改良事業団と主産地20道県による最新の種雄牛情報を網羅。資質と体積をあわせ持つ牛群改良(交配法)で枝肉重量が増し、肉質も向上し、枝肉成績が安定的にアップ。肥育のビタミンAコントロール、育成のスターター給与、繁殖の増し飼いなど、脂肪交雑と増体を両立させる栄養管理。牛肉のおいしさ評価と健康価値で国産の魅力を大きくアピール。休耕地や野山を活かし、地域の風土を守り育てる小規模移動放牧など。

【目次】
●カラー口絵　現在使用中のおもな種雄牛/種牛の見方例

<肉牛生産の歴史と今後の展開>
●和牛生産の歴史、現状と課題●和牛の育種経過、現状と方向●わが国の肉用牛飼育の変遷と特徴
●今後の肉用牛生産の方向●アニマルウェエルフェアに基づく飼育管理の評価と改善
●牛のハンドリング(行動制御)とそのポイント
●肉牛の持続可能な生産システムと環境負荷の低減
●微量元素の給与不足と飼育成績の制限
<肉牛の起源、発育・生理>
●牛の起源と家畜化
●分類と類縁関係
●家畜としての特性
●肉牛の一生と発育
●栄養消化生理
●繁殖生理
●産肉生理

<黒毛和種の育種と交配>
<黒毛和種の代表系統とその特性>
<育成牛の飼育技術>
<哺育>
<繁殖牛の育成>
<肥育素牛の育成>
<育成期の管理技術>
<繁殖牛の飼育技術>
<繁殖牛の栄養と飼料>
<繁殖素牛の導入>
<発情と種付け>
<分娩前後の管理>
<繁殖牛の日常管理>
<肥育牛の飼育技術>
<肥育技術の基礎>
<肥育素牛の導入>
<肥育牛の飼料と使い方>
<日本短角種の飼育技術>
<褐毛和種の飼育技術>
<肉牛の放牧技術>
<小規模移動放牧>
<牛肉のおいしさ評価と健康価値>
<生産者・生産組織の技術と経営>

●カラー口絵　現在使用中のおもな種雄牛/種牛の見方例

<肉牛生産の歴史と今後の展開>
●和牛生産の歴史、現状と課題
1.和牛の来歴
2.江戸時代末までの牛
3.明治期の牛の改良政策
4.和牛の現状
5.和牛肉の輸出
6.知的財産としての和牛遺伝資源の保護

●和牛の育種経過、現状と方向
1.育種改良のあゆみと顕在化してきた課題
2.育種改良に伴う黒毛和種の集団構造の変遷
3.育種改良の今後の課題
4.黒毛和種の総合能力改良に向けて

●わが国の肉用牛飼育の変遷と特徴
1.肉用牛飼育の原型
2.肉専用種への転換と飼養管理の変化
3.肉用牛飼育の近代化
4.近代化後の飼養技術と今後の課題

●今後の肉用牛生産の方向
1.自給飼料基盤への立脚
2.消費者ニーズの動向
3.食糧需給をめぐる情勢
4.アニマルウェエルフェアへの配慮

●アニマルウェエルフェアに基づく飼育管理の評価と改善

●牛のハンドリング(行動制御)とそのポイント

●肉牛の持続可能な生産システムと環境負荷の低減
1.肉牛生産の持続可能性
2.畜産環境問題
3.農家レベルの資源循環と環境負荷
4.メタン
5.持続可能な牛肉生産をめざして

●微量元素の給与不足と飼育成績の制限

<肉牛の起源、発育・生理>
●牛の起源と家畜化
1.原産地と飼育の起源
2.日本の家牛

●分類と類縁関係
1.動物分類学上の位置
2.家牛の類縁動物
3.家牛の先祖

●家畜としての特性
1.草食反芻獣としての特性
2.風土への馴化
3.家畜化による変化

●肉牛の一生と発育
1.肉牛の一生
2.胎児期の発育
3.哺育期の発育
4.育成期の発育
5.成熟期の発育
6.体型各部位の発育
7.雌牛の発育と子牛生産性

●栄養消化生理
1.消化管の構造
2.胃の発育
3.第1胃内微生物
4.消化管内の飼料の移動
5.飼料栄養素の消化と利用
6.栄養障害

●繁殖生理
1.牛の生殖器
2.性成熟と繁殖供用
3.分娩後の初回種付け
4.性周期
5.人工授精
6.牧牛繁殖
7.受精・妊娠・分娩
8.肉牛の繁殖障害

●産肉生理
1.肉牛の成長
2.成長の原理
3.成長調節物質
4.成長に伴う体構成の変化
5.骨・筋肉・脂肪の成長と分布
6.枝肉形質の発達

<黒毛和種の育種と交配>
黒毛和種の育種改良と選抜方法
黒毛和種の遺伝的多様性の評価と維持・回復のための方策
和牛の近交係数をめぐる課題と提言-近交係数早見表「コーハイ君」の開発
サンドイッチ型交配による牛群改良

<黒毛和種の代表系統とその特性>
家畜改良事業団/北海道/青森県/秋田県/岩手県/宮城県/福島県/岐阜県/兵庫県/鳥取県/島根県/岡山県/広島県/山口県/長崎県/佐賀県/大分県/宮崎県/鹿児島県/沖縄県

<育成牛の飼育技術>
育成期の考え方と現状の問題点
哺乳期の飼養管理と下痢対策

<哺育>
初乳
泌乳量と子牛の発育
別飼いの意味と方法
離乳時期と方法
子牛の下痢対策
ET和牛子牛の人口哺育技術

<繁殖牛の育成>
育成期の飼養
育成期の栄養と繁殖

<肥育素牛の育成>
肥育素牛の育成目標
育成期の飼料とその後の発育
去勢と除角
販売月齢適期と出荷前の調整飼育

<育成期の管理技術>
学習訓練と省力管理の考え方
分娩から12カ月齢までの学習訓練
12カ月齢からの管理と学習訓練
調教

<繁殖牛の飼育技術>
繁殖雌牛(母牛)の周産期飼養管理とその効果

<繁殖牛の栄養と飼料>
繁殖サイクルと栄養サイクル
分娩前後の栄養水準と泌乳量
粗飼料と濃厚飼料の使い方

<繁殖素牛の導入>
繁殖牛の選び方
導入時の状態と飼いならし

<発情と種付け>
栄養水準と繁殖能力
子宮環境と受胎
発情の発見と種付け

<分娩前後の管理>
妊娠期間と分娩日の判定
その分娩と夏の分娩
分娩準備と看護
分娩前後の飼料給与

<繁殖牛の日常管理>
日常管理と牛のコントロール技術
頭絡などロープ結びと枠場
蹄の管理
運動・日光浴と牛体の手入れ
季節による管理の要点
地域的な繁殖牛管理システムのすすめ
上部可動式繋留法による除糞作業効率と快適性の向上

<肥育牛の飼育技術>
ビタミンAコントロールによる肥育技術

<肥育技術の基礎>
飼料効率と肉質
月齢と枝肉構成の変化
去勢牛と雌牛のちがい
食いどまり現象
仕上がりの判定法
厚脂について
群飼と単飼
シコリの発生実態と原因・対策

<肥育素牛の導入>
資質ラインと体積ライン
月齢と発育
体型と資質
導入直後の牛の状態と餌付け

<肥育牛の飼料と使い方>
不断給与と制限給与
粗飼料と濃厚飼料の組合せ
食い込ませるくふう
自家配合のつくり方
単味飼料の特徴と使い方
かす類の特徴と使い方
乾燥サツマイモを主体にした飼料給与
肉質・脂肪交雑とビタミンA給与
牛肉の変色を抑制する技術

<日本短角種の飼育技術>
日本短角種の成立、歴史と現代的意義
日本短角種の飼育
2シーズン放牧による低コスト飼育
採草地を活かした冬季放牧
日本短角種を借腹とする黒毛和種胚移植子牛の繁殖と育成
林内放牧の必要面積と林床条件
地域未利用資源の飼料利用と放牧仕上げ
岩手県での日本短角種改良の取組み
飼料用トウモロコシを用いた肥育技術

<褐毛和種の飼育技術>
熊本県(褐毛和種の代表系統)
褐毛和種(熊本系)の飼育
草資源を活かす-放牧・粗飼料多給型肥育
褐毛和種の乾燥豆乳かすおよび飼料イネサイレージを用いた高品質牛肉生産

<肉牛の放牧技術>
水田裏作を利用した繁殖牛の周年放牧
黒毛和種牛の放牧育成による繁殖・肥育コストの低減効果
黒毛和種経産牛の放牧仕上げ肥育
集約放牧を組み入れた乳用種肉生産
咀嚼センサーを利用した転牧時期の把握
音楽による牛群誘導と放牧牛管理用軽トラック
放牧牛のための携帯用飼料の開発
寒冷紗を用いたひ陰舎による暑熱対策
アブ防除用ボックストラップ
放牧牛肉の化学成分の特徴
肉用牛「放牧畜産基準認証制度」

<小規模移動放牧>
小規模移動放牧の背景と意義
小規模移動放牧の立地条件と草地化
寒地型牧草による草地化
暖地型牧草による草地化
1年生牧草による草地化
小規模移動放牧に適した家畜の種類と管理
小規模移動放牧に必要な装備と工夫
冬期放牧用不凍結給水設備
牛の脱柵の行動パターンとその防止心理作戦
放牧前の馴致技術
小規模移動放牧での放牧馴致

<牛肉のおいしさ評価と健康価値>
牛肉のおいしさ評価・健康価値とアピール技術
牛肉のおいしさの特徴と評価技術
理化学特性と官能特性
牛肉の脂質と食味
「小ザシ」の画像解析と評価
牛肉の香りとその成分
牛肉の熟成と肉質への影響
牛肉のかたさ(食感)とその測定方法
牛肉の機能成分とその活用
牛肉の変色、放牧の影響
オレイン酸による牛肉の評価と長野県独自の規格基準設定

<生産者・生産組織の技術と経営>
●繁殖経営
●肥育経営
●一貫経営
●産地・地域

編：農文協編
先達者たちが究めた飼育の基本から、現在第一線が挑んでいる最新の研究まで総勢約100名の専門家が執筆。