著者は2009年に京都市内にクリニックを開設して以来,これまでに2,000人以上の患者さんに在宅医療を提供し,地域に密着した医療を実践してきました.
在宅医療には様々な専門職との連携が欠かせません.本書では,豊富な著者の臨床経験をもとに患者さんの思いが叶う,「在宅医療」に向き合うための気持ちや姿勢を,専門職の方々とも共有できるよう,わかりやすくまとめています.「診療報酬」「診療テクニック」などのノウハウではなく,継続的に在宅医療に取り組むための「こころ構え」の解説とも言えます.
また,在宅医療にスムーズに移行できるよう,患者さんの希望にそった過ごし方が叶うよう,患者・家族からの聞き取り方のポイント,退院時支援の際に実践して欲しいことなどの解説を加え,在宅医・開業医・勤務医や訪問看護師・介護士など,在宅医療に携わるすべての方々の参考になる1冊.
【主な内容】
1.在宅医療の心構え~在宅医療の意義や看取りをどう考えるか
・在宅医療の意義とは
・思いを知ること、生活を支えること
・あらためて看取りについて考える
2.ACPはやっぱり大事、でもひとりあるきは危険だ
・やっぱり大事なACPについて復習する
・厚生労働省のガイドラインを読み解く
・ガイドラインを読んで疑問に思ったこと
・ACPを引き継ぐ
・ACPのひとり歩き
3.がんの方をどう支えるか~チームで支える、地域で支える
・チームで支える
・がんと認知症
・対応が難しいケース
・地域全体でがん患者・家族をささえる
4.がん以外の病気(慢性疾患)の方の在宅医療で大事なこと
・慢性疾患の方をどう支えるか
・アルツハイマー型認知症の経過を知る
・ALS(筋萎縮性側索硬化症)の方の在宅医療
・あらためて胃瘻について考える
・介護保険主治医意見書を書く際の注意点
5.施設を終の棲家にするには
・老人ホームで思ったこと~看取りの勉強会
・あるグループホームの場合
・がんの患者さんは施設ではハードルが高いのか
・成長する施設
6.もう少しお伝えしたいこと
・退院支援という大事な仕事
~地域包括ケアシステムの中で病院医療はどうあるべきか
・みんなで話し合うACP会議~退院前カンファレンスと退院前の心づもり
・学生や病院若手スタッフへのアドバイス
・高齢者総合機能評価(CGA)を使いこなす
・言葉の力とおそろしさ
・ピンピンコロリとネンネンコロリについて考える など
7.データからみる在宅医療
・死に場所の推移
・看護小規模多機能型居住介護のデータ
・訪問看護ステーションにおけるターミナルケア利用者数
・訪問看護ステーションの看護職員数と今後の方向性
・薬剤師の役割
おわりに~看取りに慣れない