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高校の先生向けの「言葉かけ本」ついに誕生！

生徒たちの多種多様な「価値観」や「人との付き合い方」を認めよう！

■本書誕生の背景
　本書を企画・執筆するにあたり、著者の栗田正行先生は、クラスや授業の中で自分がこれまで口にしてきたフレーズを洗い出すことにしました。具体的には、付箋１枚につきワンフレーズを書き出し、それらを貼り出しました。それから、その付箋を目的やシチュエーションごとにグルーピングし、整理をすることでそれぞれの言葉がもつ意味や目的をはっきりさせました。このような取り組みを通し、改めて、自身の思考やこだわりを再認識し、誰でも同じように考えられるようにＫＥＹフレーズの法則としてまとめることができました。本書を通して知ってほしいのは、50個のフレーズを通して、このような視点や考え方があるということです。

■本書の構成
　序章では、言葉かけの基本「ＫＥＹフレーズの法則」について考えます。本書を構成する50のフレーズの根幹をなす考え方です。
　第１章では、「クラスで使えるＫＥＹフレーズ」を紹介します。年度初めから年度終わりまで、さまざまなシチュエーションで使える言葉を網羅しています。多少なりともお困りの方はぜひご覧ください。
　第２章では、「授業で使えるＫＥＹフレーズ」について綴っています。現職の高校に加え、小・中学生対象の学習塾で教室長として勤めていた著者の経験や、年間100冊以上の読書から蓄積してきた知見を授業に落とし込んでいるフレーズをまとめています。
　第３章では、「進路指導で使えるＫＥＹフレーズ」を紹介しています。クラス内の多種多様な生徒を相手にする進路面談では、全員に万能なフレーズはなかなかありません。しかし、どの生徒にも自分の進路について考えてもらうためのきっかけづくりや問いかけは存在します。その中からいくつかのフレーズについて触れています。本書のタイトル通り、本書は高校教師向けに書いていますが、読み方によっては中学生相手でも有効な部分はあると自信を持って言えます。

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教師であるあなたの言葉には、良くも悪くも生徒を変える力があります。だからこそ、一つひとつの言葉を大切にしてほしいという願いから、本書はこの世に生まれました。　さて、これから本書をお読みいただく前に、１つだけ質問をさせてください。

［問］あなたは本書からどのようなことを学びたいですか？

　この問に対する、あなたなりの答えを頭に浮かべてから、本書を読んでください。さあ、あなたの言葉を探す旅に、一緒に出かけるとしましょう。

序章　言葉かけの基本「KEYフレーズの法則」　013

　心に響く言葉かけの基本「KEYフレーズの法則」　014
　「KEYフレーズの法則」①：Knowledge（知識を蓄える）016
　「KEYフレーズの法則」②：Emotion（感情に寄り添う）020
　「KEYフレーズの法則」③：Young（若者を意識する）024

第１章　クラスで使えるKEYフレーズ　029

　01［入学式にて］：みんな、いろいろな気持ちでここにいます。030
　02［新年度のクラス開きで］：これからの行動であなたたちを判断します。034
　03［新年度のクラス開きで］：生物学的に新しい環境は居心地が悪いものです。038
　04［新年度のクラス開きで］：全員と仲よくなれなければ、それでもいい。042
　05［新年度に］：過去の自分は未来の自分で塗り替えられる。046
　06［新年度に］：人のよいところを見つけよう。050
　07［クラスや部活動のリーダーに］：あなたはあなたのやり方でやってください。054
　08［校則・ルールについて］：ルールは伝えます。自由には責任が伴うことを覚えておいてください。058
　09［鼓舞したいときに］人には言えない、負の感情は自分のエネルギーになる。062
　10［人間関係で問題が起きたときに］：「人が変わった」と思うのは、あなたが成長したから。066
　11［テスト前後に］：定期テストと模試では求められる力が違う。070
　12［勉強する意味を問われたら］：「なぜ、勉強をするのか」という問いの答えの１つは選択肢を増やすため。074
　13［夢を実現する方法として］：好きなモノを「好き」と言える人になろう。078
　14［人としてのあり方について］：心をカタチにして表そう。082
　15［言葉の大切さを伝える］：自分が口にする言葉を一番聞いているのは誰ですか？086
　16［学校行事の際に］：楽しませられるのは楽しめる人。090
　17［学校行事の際に］：楽しみ方は人それぞれです。094
　18［帰りのHR にて］：高校生活は50メートル走ではなく、マラソンです。098
　19［成績などの返却時に］：人と比べるのではなく、過去の自分と比べよう。102
　20［定期テスト前に］：努力が結果に結びつかないこともありますが、努力した経験は必ず役立ちます。106
　21［自己肯定感を上げたいときに］：自分に丸をあげること、これが人生ではとても大切です。110
　22［部活動について］：部活動は心と体を鍛えるだけじゃない。114
　23［悩みごと相談があったときに］：辛かったら逃げていい。118
　24［頑張りすぎる生徒に］：今を大切にすることが未来を大切にすること。122
　25［年度末に］：「あのクラスがよかった」という人にはならないでください。126

COLUMN01　［自分の言葉を高められる１冊①］：キャッチコピー力の基本　130

第２章　授業で使えるKEYフレーズ　133

　26［年度・学期初めに］：教科書を学ぶより、まずは勉強のやり方を学ぶ。134
　27［年度・学期初めに］：日曜日に70分より、毎日10分勉強する。138
　28［年度・学期初めに］：私は勉強が嫌い（苦手）です。142
　29［年度・学期初めに］：苦手な教科は復習のみやってください。146
　30［年度・学期初めに］：ノートは自分のためにとろう。150
　31［勉強量について］：勉強時間より勉強ページ。154
　32［勉強法を教えたいときに］：脳をダマすには繰り返すしかない。158
　33［授業の「山」を伝えるときに］：今日は○○をできるようにします。162
　34［定期テスト前に］：人に教えると、自分の理解度が上がります。166
　35［定期テスト前に］：集中できる環境は自分でつくる。170
　36［定期テスト前に］：定期テストは始まるまでが勝負です。174
　37［模擬試験前に］：模試は終わってからが勝負です。178
　38［得意・不得意が出てきたときに］：何が苦手なのかを知ることも、勉強の目的。182
　39［教科の意味を問われたときに］：一生使えるのは勉強内容そのものより考え方です。186
　40［高校２年生に対して］：高校２年生は「いろいろできる学年」です。190

COLUMN02　［自分の言葉を高められる１冊②］：人生はワンチャンス！　194

第３章　進路指導で使えるKEYフレーズ　197

　41［クラス全体に対して］：夢は口にすると叶います。198
　42［クラス全体に対して］：学生時代、私はほとんど本を読みませんでした。202
　43［クラス全体に対して］：受験はフライングし放題。206
　44［個人面談で］：10年後の自分は、どこで何をしていますか。210
　45［個人面談で］：やらなかった後悔より、やったけどダメだった後悔をする。214
　46［二者・三者面談時に］：大切なことは、たくさんの人の話を聞いて自分で決めること。218
　47［二者・三者面談時に］：今までに、お金と時間を使ってきたことは何だろう。222
　48［二者・三者面談時に］：やりたいことが見つからなければ、やりたくないことを考えよう。226
　49［三者面談時に］：ご家庭で大切にしている考え方はありますか。230
　50［将来について］：お金のために仕事を選ぶと、いずれストレスだけが残ります。234

　ADDITIONAL KEY PHRASE　―教師間のコミュニケーションを円滑にする―
　01［仕事を教わりたいときに］：いつも仕事が早いので、サンプリングさせてください。238
　02［相手の時間を奪わないために］：結論から言うと、○○です。242
　03［角を立てずに伝えたいときに］：○○だと私は思います。246
　04［自分以外の先生に配慮したいときに］：これだと○○先生が困ると私は思うんです。250
　05［コミュニケーションを円滑にしたいときに］：「参考までに」締め切りはいつですか？　254

COLUMN03　［自分の言葉を高められる１冊③］：よけいなひと言を好かれるセリフに変える　言いかえ図鑑　258

著：栗田正行
1976年千葉県生まれ。私立高校の現役数学科教員。一度は憧れの教員になるも理想と現実のギャップに耐えられず退職。飲食業を経て、塾講師へと転身。それらの経験をもとに、今一度教職を選んで現在に至る。相手の気持ちに寄り添う指導スタイルにより、クラスや授業における生徒・保護者からの満足度は高い。主な著作は『わかる「板書」伝わる「話し方」』『効率が10倍アップする！「時間」を生み出す教師の習慣』『「発問」する技術』『できる教師のPDCA思考』『先生でも学べる「お金」の基本』（東洋館出版社）、『９割の先生が知らない！ すごい話し方 50のルール』『９割の先生が知らない！ すごい板書術』『仕事が早い教師の「絶対やらない」習慣』（学陽書房）、『高校教師の学級経営　最高のクラスをつくる仕事術』（明治図書出版）など19冊の著作（本書執筆時）がある。「先生と共に学ぶ先生」をモットーに書籍執筆や雑誌への記事投稿に加え、2016年３月より先生のためのメールマガジン『「教える人」のためのメルマガ』、2021年３月より先生のためのYouTubeチャンネル「先生サロン」で情報発信を行っている。