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ちくまプリマー新書 294

源氏物語の教え

もし紫式部があなたの家庭教師だったら

著:大塚 ひかり

紙版

内容紹介

シングルマザー紫式部が中宮彰子の家庭教師となり、宮中サロンを盛り立てるために書いた源氏物語。
そこには、女子が幸せをつかむにはどうしたらいいのか、自身の苦い思いと経験と、そして知恵が詰まっている。

『源氏物語』は面白い。そこに、「教え」やら「実用性」を見出すほど野暮な話はないだろう。が、今回、野暮を承知で、それを試みた。なぜなら、何が凄いって、大きな事件や動きがあるたび、あ、これって『源氏物語』に書いてあるのと同じ……というようなことがあるからだ。
(「あとがき」より抜粋)

目次

第1章 姫君の家庭教師・紫式部の教育方針
1 『源氏物語』の時代―女が生きるのは大変だった
2 紫式部はなぜ『源氏物語』を書いたのか?
3 紫式部が「物語」を教材に選んだ理由

第2章 男に大事にされ、かつ生き延びるには―紫式部が考える理想の女
1 「男に愛される女」が死ぬという設定―紫式部の真意
2 源氏の育てた理想の女・紫の上―男に愛され、嫉妬に殺されないためには
3 自分を大事にした明石の君―身分以上の結婚と出世をするには
4 決断力の女・藤壺中宮―人の上に立つには
5 『源氏物語』に描かれる反面教師―時代後れな「理想の女」

第3章 職場で生き抜くには―人に認められる女になるための処世術
1 何がなくても自己肯定
2 セクハラ満載の社会で女が生き延びるには
3 つまらぬことばも喋り方しだい
4 とにかく足を引っぱられないようにせよ
5 赤の他人の親切には感謝の気持ちを

第4章 死にたいあなたに―あなたを人間扱いしない者とはつき合うな
1 ダメ女たちの物語・宇治十帖
2 『源氏物語』の教訓

おわりに 「ダメ女」は実はダメじゃない
かけがえのない人などいないという教え
誰かの「身代わり」にされた女が「不倫」をする
人から見てダメだっていい

ISBN:9784480689993
出版社:筑摩書房
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:880円(本体)
発行年月日:2018年03月
発売日:2018年03月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ