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ちくま文庫 う-44-1

北京の台所、東京の台所

中国の母から学んだ知恵と暮らし

著:ウー・ウェン

紙版

内容紹介

料理研究家になるまでの半生、文化大革命などの出来事、北京の人々の暮らしの知恵、日中の料理について描く。北京家庭料理レシピ付。解説 木村衣有子料理研究家ウー・ウェンはどのようにして生まれたのか。幼少期の文化大革命の経験、天安門事件により偶然に始まった日本生活、料理研究家としての歩みといった半生から、医食同源に基づいた北京の人々の暮らしの知恵、日中の食文化の違い、数々の料理や台所道具の解説まで。中国と日本の架け橋となるよう奮闘してきた著者唯一のエッセイ集。北京家庭料理レシピつき。

目次

はじめに  第一章  北京での生活  両親は同じ気象学者、でも、性格は晴れと雨ほどに違う/私の生まれた中国は、こんな時代だった/祖父母の家にお引っ越し/冬の部屋には、いつも酢とみかんの香りが/突然やってきた、祖母との別れ/はじめての卵焼き/北京にはお弁当がないから、昼ご飯は家に帰る  /工作のりは母の手作り/母と私は北京を離れて農村へ/北京から自転車で父がやってくる/からしを練るのは私の役目/テストのある日の朝食/家庭訪問のときは、先生をめいっぱいおもてなしする/寮生活のささやかな楽しみ/家族で食卓を囲む幸せ/楽しかった大学生活/生理のときはあずき粥を食べて/最初の就職先は電力会社。でも一年でやめました/北京の市場は、庶民の台所/美肌の秘訣、ハトムギとコラーゲン/私の運命を変えた天安門事件  第二章  東京での生活はじめて見た東京の台所/和食の出発点はカレイの煮魚/妊娠中の食事と離乳食/小麦粉をこねると心が落ちつく/負けずぎらいが取り組ませた小麦粉料理/朝の健康チェック/ご飯、お粥、パン、麺、なんでもありのわが家の朝食/お粥は朝も夜もおすすめ/わが家自慢のかつお節削りで作るみそ汁/わが家の夕食はスープが中心/朝の10分掃除/子どもとはじめた、お茶のお稽古/わが家のお正月料理は日中合作/東京、北京。これだけ違う野菜の切り方きゅうりの回鍋肉/私の台所道具。主役は炒め鍋と包丁/北京へ里帰り/夫婦げんかのこと、そしてわが家の一卓二制度について  第三章  北京菜時記  中国と日本の暦について/春節と餃子。一年でいちばん楽しいお正月/春餅ともやし/春遊と山菜摘み/夏は生野菜で/夏野菜の炒めおかずベスト3/西瓜と冬瓜/夏の朝は豆腐と豆乳で/中秋節と月餅/菊の節供ときのこ鍋/焼きいもと焼き栗/白菜干し/しゃぶしゃぶの街/お茶ときんかん  付録 北京家庭料理レシピ  緑一色の春野菜のあえもの/新茶のスペアリブ蒸し/たけのことそら豆の冬越し漬け物の炒めもの/千切りキャベツと新玉ねぎ、貝のスープ/にんじんとマンゴーのサラダ/夏野菜の煮物/とうもろこし、枝豆、ベーコン入りのチャーハン/野菜カレー&果物カレー/えび、エリンギ、ぎんなんの炒めもの/きのこ鍋/黒米と栗入りの炊きこみご飯/梨とレモンの氷砂糖煮/れんこん、えのき、カリフラワーのからしあえ/ねぎ、大根、ゆり根、山いもの牛すね肉スープ/白菜、昆布、鶏肉だんごのスープ煮/豆腐、かぶの梅干し炒めおわりに  文庫版あとがき 解説ファミリーヒストリーとレシピ 木村衣有子

著者略歴

著:ウー・ウェン
ウー・ウェン(うー・うぇん)中国・北京生まれ。料理研究家。1990年に来日、97年にウー・ウェン クッキングサロン開設。主な著書に『シンプルな一皿を究める 丁寧はかんたん』(講談社)、『料理の意味とその手立て』(タブレ)、『ウー・ウェンの北京小麦粉料理』『ウー・ウェンの100gで作る北京小麦粉料理』(高橋書店)、『これでいいウー・ウェンのありのままの一皿』(婦人之友社)などがある。

ISBN:9784480437679
出版社:筑摩書房
判型:文庫
ページ数:256ページ
定価:880円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WB