天照大神論 目次
第一章古代日神祭祀と始原の男女神と「天照大神」
「高天原」「天照大神」表記が無い『万葉集』 １７
文字なき時代の古代日本人の朝日・夕日信仰 ２２
タテの高天原信仰でない古代王権の朝日信仰 ２７
「高天原」は王権御用神話の造語 ３３
「カミロキ」・「カミロミ」を始祖神にする天皇 ３７
カミロキ・カミロミ神話と王権神話の天照大神 ４３
宮地直一・岡田精司の伊勢神宮祭神論 ４８
伊勢神宮の「私幣禁断の制」と女帝持統天皇 ５０
第二章カミロキ・カミロミ、タカミムスビ・カミムスビの男女神
大林太良の「カミロキ」・「カミロミ」の見解 ５９
松前健のカミロキ・カミロミ見解とムスビの神 ６３
カミロキ・カミロミ表記と折口信夫の祝詞論 ６８
折口信夫の祝詞論と本居宣長・柳田国男の見解 ７２
カミロキ・カミロミはタカミムスビ・カミムスビ ７８
『古事記』が示す日女—カミロミ—カミムスビ ８１
カミロミ—カミムスビ—アマテラス ８５
なぜかカミムスビは『日本書紀』に載らない ８９
カミムスビを中臣・藤原氏の始祖とする見解 ９２
第三章 なぜ降臨神は「孫」で降臨の司令神は「女神」か
なぜ降臨神は「天子」でなく「天孫」なのか １０５
天子降臨が嬰児の天孫降臨になっている神話 １０８
「天子」が「天孫」になった事を示す論考と批判 １１４
歴代天皇の皇位継承で孫への皇位継承は皆無 １１９
黒作懸佩刀を最初に託された中臣朝臣大島 １２５
兵政長官中臣大島と大津の皇子事件と中臣氏（一） １３０
兵政長官中臣大島と大津の皇子事件と中臣氏（二） １３５
兵政長官中臣大島と大津の皇子事件と中臣氏（三） １３９
前例の無い祖母から孫への皇位継承と『記』『紀』神話 １４４
第四章持統末期の黒作懸佩刀の使用と天照大神
『日本書紀』の持統天皇紀最後尾の異様な記事 １５３
大友皇子の首を大海人皇子に届けた石上麻呂 １５７
壬申の乱で活動した功労者の将軍高市皇子 １６３
『日本書紀』の持統天皇紀は元明・元正朝の編集 １６７
持統紀編纂時の元明・元正朝期の「議政官」 １７１
元明・元正朝の左・右大臣と「黒作懸佩刀」 １７７
持統天皇の諡号「高天原広野姫」と天照大神 １８１
第五章日神の「天原」と天照大神の「高天原」と持統天皇
『万葉集の』の「日神」の歌の「天照大神」はたった一例 １８９
『万葉集』の「天原」と持統天皇の諡号「高天原」 １９５
柿本人麻呂の「天照日女命」と「天の原の岩戸」 ２０２
持統天皇開催の前例のない孫の皇位継承会議 ２０７
高天原の「女神」で「日神」の「天照大神」の誕生 ２１２
「高天原」表記以前の「天原」信仰の日神祭祀 ２１７
「高天原広野姫天皇」という諡号の持統天皇 ２２１
第六章天香山信仰が示す古代王権信仰と高天原
「高天原」という用語についての諸見解 ２２７
「高天」・「天原」という用語検証と「日神信仰」 ２２９
神武天皇の国土平定と天香山の「聖土」信仰 ２３３
藤原京推定図と舒明天皇の香具山「御製歌」 ２３９
高天原の祭事に関する「天の香山」祭事 ２４４
王権御用の高天原信仰でない天の香具山信仰 ２４７
天香具山信仰が示す古代大和王権の原信仰 ２５０
天香具山信仰が示す「高天原」でない「天原」信仰 ２５５
第七章女神の日神天照大神を作文した原『古事記』
前例のない皇孫を皇位につける皇位継承会議 ２６５
『日本書紀』の持統天皇十年紀記載の多品治 ２７０
天武朝での多品治の活動と友人の藤原大島 ２７６
大津皇子の死に関与した兵政長官藤原大島 ２８０
藤原不比等と民部卿の多品治の子安万侶 ２８４
文武・元明・元正朝の議政菅石上麻呂・藤原不比等 ２８８
伊勢神宮の祭神「撞賢木厳御魂天疎向津媛命」 ２９２
第八章始原の鏡信仰と撞賢木厳御魂天疎向津媛命
始原の鏡信仰は日光を受けて照り輝く反射鏡 ２９９
駒井和愛の『中国古鏡の研究』と日本の初期の鏡 ３００
九州の古代伊都国出土の巨大凸面鏡「内行花文鏡」 ３０３
「平原遺跡」についての原田大六・柳田康雄の見解 ３０７
平原遺跡の「大柱」と諏訪大社の「御柱」 ３１０
伊勢神宮の祭神は男女神を一体にした祭神 ３１３
女神の日神・皇祖神として作文された天照大神 ３１５
本来の信仰は「ヨコ」信仰で「タテ」信仰ではない ３１８
持統天皇の諡号と天照大神はダブルイメージ ３２１
補記
「天照大神高座神社」について ３２７
あとがき
