第1章 がんと異界
1 些細な変化?
2 鋭敏な感覚
3 兆候空間有意性
4 化石
5 臨床心理学との出会い
6 改訂版への取り組み
第2章 基本姿勢
1 治療構造という考え方
2 先入見を最小限にする
3 心理療法的観点が目指すところ
第3章 事例研究という方法
1 事例研究の意義
2 事例研究のスタイル
3 事例研究における命名
第4章 異界への扉としての夢
1 夢の世界に開かれる
2 夢の聴き方
3 夢=レム睡眠?
4 臨床解剖学的方法
第5章 闇の中で
1 人工呼吸器
2 夢の訪れ
3 生存する意識
4 臨床家の生と臨床実践
第6章 異界の構造――細井美雪さん(三十代女性、急性骨髄性白血病)
1 背を向けたままの出会い
2 イメージを通して繋がる
3 現実への帰還
4 告白
5 聴き方の評価
6 転院に向けて
7 旅立ち
8 バウムによるコミュニケーション
9 常識的な働きかけだけでは足りない
10 直面のとき
11 異界の言葉
12 異界の空間構造
第7章 異界の水準――一宮浪子さん(五十代女性、肺がん)
1 私はがんではないの?
2 傾いた木
3 今がベストの状態です
4 数え歌
5 切り取られた用紙
6 動けなくなって……
7 身辺整理
8 空白を埋める
9 病名告知について
10 手まり歌
11 語りの水準
12 異界の度合い
13 意識の水準
第8章 異界の風景――冴木絵利さん(二十代女性、神経系悪性腫瘍)
1 沈黙の二週間
2 絵でつながる
3 履き違え
4 表現の始まり
5 クリティカルな表現
6 戦後の焼け野原
7 黙々と絵を描く
8 畑を田んぼに変える
9 浮遊する島
10 治療関係の醸成
11 仕切り直し
12 絵画イメージと意識の水準
13 無意識的身体心像
第9章 夢と現実――吉本美砂さん(二十代女性、急性骨髄性白血病)
1 肺炎の陰に
2 再入院
3 巡り合わせ
4 人の気も知らないで……
5 語りのモードの変化
6 BOY MEETS GIRL
7 一生忘れない日
8 突然のこと
9 二人でshoppingでも
10 〝完快期〟
11 砂の感触
12 夢と手巾
13 夢と病気
14 仮面舞踏会
15 客体的水準
第10章 道行き――白井笑美子さん(三十八歳女性、縦隔腫瘍→急性白血病)
1 笑顔の裏に
2 剥き出しの幹
3 一葉の木
4 絵を描きながら
5 パワーを分ける
6 立体パズル
7 溢れる語りと夢
8 主治医が休むことに
9 夢の中で
10 守りの薄さ
11 守りの作業
12 入院するのが嫌だった
13 シンデレラ城とたんぽぽ
14 こっちのほうが道に思えてきて……
15 医者の不養生
第11章 基礎を固める――桜木妙子さん(四十代女性、慢性骨髄性白血病)
1 年齢を当てようか?
2 治療の始まり
3 歪んだ顔
4 実家の風景
5 雪解け
6 手紙
7 夢・ちぎり絵・押入れ
8 結局同じことをしてた
9 雪解け
10 アンユージュアル
第12章 一期一会――酒井悟さん(七十代男性、慢性好酸球性白血病)
1 お酒をこのうえなく愛す
2 実はこういうことをしようかと……
3 喘息にならずに年を越せました
4 少し飲み過ぎて
5 一期一会
第13章 ウロボロス――馬場松五郎さん(六十代男性、悪性リンパ腫)
1 歩くことも叶わず
2 血球貪食症候群
3 一心に絵を描く
4 「自己治癒力」としてのせん妄
5 体で生じていること
6 ウロボロス
第14章 死と再生――光田静子さん(四十代女性、急性白血病)
1 ここは静かでいい
2 実のなる木
3 光の背後で
4 透明な気持ち
5 自分を見つめろ
6 光と影
7 病名の衝撃
8 死と新生
9 一年後の手紙
10 偶然の再会
第15章 がん治療における心理療法のモデル
1 モデルの重要性
2 「ナウシカ」との出会い
3 物語の概要
4 腐海を焼くか腐海に呑まれるか
5 「天空の目」と「大地の目」
6 王蟲とナウシカの出会い
7 出会いと色のマンダラ構造
8 伝承の実現――脱直解主義と共時性
9 目標設定型と出来事主導型
10 自然モデルと「ナウシカ」
11 「うぐいすの里」と「風の谷」