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牧会書簡と総称される「第一テモテ」「第二テモテ」「テトス」の3書簡は、パウロの名を借りたいわゆる偽名書簡である。この謎に満ちた書簡群を徹底的に読み解いた、世界最高水準の記念碑的注解書。『福音と世界』に70回にわたり連載された内容に加筆を施し、堂々完成。邦語で類書に乏しいきわめて貴重な労作。

著：辻　学
1964年、神戸市に生まれる。関西学院大学神学部、同大学院神学研究科を経て、1991–95年、スイス・ベルン大学福音主義神学部に留学、神学博士号取得。1989–91年、日本基督教団甲子園二葉教会伝道師。1997–2007年、関西学院大学商学部宗教主事。2007–20年、広島大学大学院総合科学研究科教授。2020年より同人間社会科学研究科教授。2023年1月より学校法人啓明学院院長。著書　Glaube zwischen Vollkommenheit und Verweltlichung（1997）、『ヤコブの手紙』（2002）、『隣人愛のはじまり』（2010）、『偽名書簡の謎を解く』（2013）、『新約聖書解釈の手引き』（共著、2016）等。訳書　A. チェスター／R. P. マーティン、『公同書簡の神学』（2003）、W. マルクスセン『福音書記者マルコ』（2010）、E. ローマイヤー『ガリラヤとエルサレム』（2013）、M. ディベリウス『福音書の様式史』（監訳、2022）等。