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即非の論理で有名な大拙が、アミダや名号、浄土、他力、自然法爾、妙好人など真宗の代表的なトピックについて、絶対と相対、一と多といった大拙らしい観点から欧米人に向けて分かりやすく講義した講義録。春秋社105周年の節目に新たな装いで再登場。

序　（関 法善）

第一章　限りなき慈悲

第二章　内なる自己のさとり

第三章　絶対の信

第四章　ありのまま

第五章　妙好人

訳注
解説——大拙先生の真宗観　（佐藤 平）

著：鈴木 大拙
1870年、金沢市本多町生まれ。本名貞太郎。上京し、鎌倉円覚寺の今北洪川について参禅。洪川遷化後、釈宗演に参禅。1895年、東京帝国大学文科大学中退後、渡米。イリノイ州ラサールのP・ケーラスの関係する出版社の一員となる（1908年まで在米）。1907年、『大乗仏教概論』をロンドンで出版。1909年に帰国、学習院・東大の講師に就任。翌年、学習院教授に就任。1921年、大谷大学教授就任（1934年、同大学から文学博士号授与）。英文仏教雑誌『イースターン・ブディスト』創刊。1945年、 鎌倉東慶寺山内松ヶ岡に財団法人松ヶ岡文庫を創立。1949年、日本学士院会員。文化勲章受章。この後ほぼ10年は欧米各地で仏教思想を説き、米国のクレアモント、プリンストン、ハーバード大学等で講義。1952年、コロンビア大学客員教授に就任。1966年　7月12日、死去。著書は『鈴木大拙全集』全40巻（岩波書店）、『新版・鈴木大拙禅選集』全11巻・別巻1（春秋社）他。英文著書多数。

訳：佐藤 平
1939年、大分県生まれ。62年、京都大学文学部卒業。64～66年、鈴木大拙師に師事。71年、京都大学大学院文学研究科宗教学博士課程中退。91年、大谷女子大学教授を辞任。93年、正行寺竹原智明師の命を受けて渡英。94年、正行寺支院三輪精舎をロンドンに創設。2022年現在、三輪精舎主管　ロンドン仏教協会理事。主な著書（訳書）に『真宗入門』（春秋社）、『大乗仏典：中国・日本篇』第21巻［法然・一遍］（中央公論社）、『大乗仏典：中国・日本篇』第28巻［妙好人］（中央公論社）などがある。