やまゆりの芽生えと成長は美しく、老いや死までもが希望に満ちている。やまゆりは誰かの場となり糧となり、森の一部となり森そのものとなるーー。数年をかけて、やまゆりを取材し、その成長だけでなく、やまゆりの周囲で生きるチョウやアリ、ハチ、トンボ、それらを食べるカマキリやクモなどの虫や鳥も観察・記録。コナラ林の中で、やまゆりが芽を出し、茎を伸ばしてつぼみをつけ、花を咲かせ、実となり、種を飛ばすまでを、やまゆりを場として生きる数多くの生き物たちとともに克明に描いた絵本。多くの虫たちで賑わう花の時期だけでなく、種を飛ばした後の枯れた姿も美しく描く。日本絵本賞を受賞した『どんぐり』に続く、舘野鴻が描く植物・第二弾。