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宗教学名著選

原始文化 上

著:エドワード・バーネット・タイラー
監:松村 一男
訳:奥山 倫明

紙版

内容紹介

本書の目的は、文明の斉一性と段階的発展を、低い段階の民族と高度な民族との関係に注目しながら考察することにある。
上巻には、本書の方法論「文化の科学」、退化論に抗する「文化の発展」、近代西洋と低次文化の関係を示す「文化における残存」、言語の発展理論を探る「感情言語と模倣言語」、数える技能の発展を論じる「数を扱う技能」、神話の発展理論および神話と歴史との関係を述べる「神話論」、アニミズムを定義し、人間とそれ以外の魂に関する教理を探求する「アニミズム(一)」を収める。
『金枝篇』のフレイザーに多大な影響を与えた世界的名著、待望の全訳!

目次

 初 版への序文
 第二版への序文
 第三版への序文
 第四版への序文
第一章 文化の科学
第二章 文化の発展
第三章 文化における残存(一)
第四章 文化における残存(二)
第五章 感情言語と模倣言語(一)
第六章 感情言語と模倣言語(二)
第七章 数を扱う技能
第八章 神話論(一)
第九章 神話論(二)
第十章 神話論(三)
第十一章 アニミズム(一)

著者略歴

著:エドワード・バーネット・タイラー
1832年、イギリスのカンバーウェルに生まれる。トッテナムのフレンド派(クェーカー教徒)の学校で基礎教育を受けたのち、大学へは進学せずに16歳で家業の真鍮鋳造を手伝うが、健康を害して23歳で退職。1855年、療養のために中南米を旅行し、帰国後の1861年に処女作『アナワク』を上梓。1896-1909年、オックスフォード大学の初代人類学教室教授。1917年、サマーセットのウェリントンで死去。『原始文化』において、「文化」を定義したことと、「アニミズム」の概念を提示したことは、現代まで大きな影響を与えている。
監:松村 一男
1953年千葉県生まれ。1986年東京大学大学院人文科学研究科満期退学。和光大学教授。主な著書に『神話思考Ⅰ』『神話思考Ⅱ』(言叢社)、『女神の神話学』(平凡社)、『神話学入門』(講談社学術文庫)など。
訳:奥山 倫明
1963年北海道生まれ。1996年東京大学大学院人文社会系研究科修了。南山大学教授。主な著書に『エリアーデ宗教学の展開――比較・歴史・解釈』(刀水書房)、『制度としての宗教』(晃洋書房)、翻訳書にミルチャ・エリアーデ『象徴と芸術の宗教学』(作品社)、マーク・C・テイラー編『宗教学必須用語22』(監訳、刀水書房)など。

ISBN:9784336056924
出版社:国書刊行会
判型:A5
ページ数:626ページ
定価:6600円(本体)
発行年月日:2019年03月
発売日:2019年03月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRA