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宗教学名著選

祈り

著:フリードリヒ・ハイラー
監:深澤 英隆
他訳:丸山 空大

紙版

内容紹介

古今東西の資料を博捜して祈りを「類型化」したドイツ宗教学確立期の代表的作品であり、預言者的・神秘主義的という宗教の2類型を提示したことでも知られる。いち早く現象学的発想を取り入れた本書は世界各国語に翻訳され、祈りに関する研究で本書に言及しないものはないと言っていい。1918年の初版刊行から100年を迎えてなされた本邦訳により、ここにその全体像が明らかとなる。

目次

 初版へのまえがき
 第二版へのまえがき
 第三版へのまえがき
 第五版へのまえがき

序 文
第一章 未開人の素朴な祈り
第二章 定型化された儀礼の祈り
第三章 古代ギリシアの文化的宗教における祈り
第四章 哲学的思想による祈りへの批判と祈りの理想
第五章 宗教的天才の祈りの特徴
第六章 人格的信仰の二つの主要類型
第七章 神秘主義における祈り
第八章 神秘主義的な祈りの様々な形態
第九章 預言者的=福音書的信仰における祈り
第十章 偉大な人物たちの個人の祈り(詩人と芸術家)
第十一章 礼拝における会衆の祈り
第十二章 法の宗教における宗教的義務ならびに善き行いとしての個人の祈り
第十三章 祈りの本質

 解題
 解説
 索引

著者略歴

著:フリードリヒ・ハイラー
ヨハン・フリードリヒ・ハイラー(Johann Friedrich Heiler)
1892年ドイツ、ミュンヘンに生まれる。
ミュンヘン大学に学び、マールブルク大学神学部(一時期、哲学部)教授。
同大学退官後、ミュンヘン大学員外教授。
1967年ミュンヘンにて没。
ワイマール共和制期を代表する宗教学者。
1918年に26歳にして出版した前期の主著『祈り』は、出版5年後の1923年には増補第5版が出されるほど広く読まれた。
他に主著の『宗教の現象形態と本質』(1961年)ほか、数多くの著作がある。
1958年には東京で開催された第9回国際宗教史学会世界大会に出席するために来日した。
監:深澤 英隆
1956年、東京都生まれ。
1988年、東大大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。
一橋大学大学院教授。
主な著書に『啓蒙と霊性』(岩波書店)、『近代日本における知識人と宗教』(共編、東京堂出版)、『スピリチュアリティの宗教史』(共編、リトン)など。
他訳:丸山 空大
1982年、東京都生まれ。
2012年、東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。
東京外国語大学世界言語社会教育センター特任講師。
訳書に『ウィトゲンシュタイン『秘密の日記』』(春秋社)。

ISBN:9784336056917
出版社:国書刊行会
判型:A5
ページ数:592ページ
定価:6500円(本体)
発行年月日:2018年03月
発売日:2018年03月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRA