出版社を探す

個人として尊重

われら国民 のゆくえ

著:小泉 良幸

紙版

内容紹介

安保法案採決の夏、「ふつうの人」たちがデモ行進を繰り広げた。背景には、個人が平等に尊重されるための「場」の確保が浮かび上がる。それこそが日本国憲法13条に具体化された、リベラリズムの未完の課題でもある。困難を承知の上で取り組む「個人として尊重」という普遍主義的原理の市民による相互的承認へ、憲法学から挑む。

目次

はじめに──「われら日本国民」

Ⅰ 個人──統治権力の正統性根拠
 第1章 自己決定とその「環境」
 コラム① ドゥオーキンは「運の平等主義」者か?
 第2章 自己決定を「権利」として構成することの意味
 第3章 自律の教説は公共社会の共通の《物語》たりうるか?

Ⅱ 政治的共同体─帰属の条件

 第4章 立憲主義の土壌を侵すもの
 第5章 リベラルな国家のアドミッション・ポリシー
 第6章 「われら、人民」──《法の共和国》の試みとして
 コラム② 法にしたがう政治的責務──なぜ、「この」政治的共同体に対してなのか?

おわりに──「われら」のゆくえ


あとがき
索引

著者略歴

著:小泉 良幸
小泉 良幸(こいずみ よしゆき) 
1966年生まれ。1993年、東北大学大学院法学研究科後期課程修了。博士(法学)。現在、関西大学法学部教授。主著に『リベラルな共同体――ドゥオーキンの政治・道徳理論』(勁草書房、2002年)、毛利透=小泉良幸=浅野博宣=松本哲治『リーガルクエスト 憲法 1・2』(有斐閣、2011年・2013年)。

ISBN:9784326451067
出版社:勁草書房
判型:4-6
ページ数:248ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2016年05月
発売日:2016年05月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:JBF