うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、本居宣長です。
詠歌は歌学の骨格を成すものであり、
詠歌の上で、古風後世風を、
自在に詠み分けられないようでは、
歌学者とは言えない。
その点で、彼は、
はっきりした自信を持っていたーー
小林秀雄
本居宣長(もとおりのりなが)
伊勢松阪出身の国学者で、ご存じ『古事記伝』四十四巻の著者。古語の探求を通して、日本古代人の思想と心性を解き明かした。その他著書は総数二百六十巻を越え、『源氏物語』の「物のあはれ」論や『新古今集』を推奨したことでも知られる。ただし学者としての蘊蓄と業績に比し、和歌の方はあまり上手ではなかったというのが通説に近い。今回は上手か下手かを論じる従来の評価とは異なった切り口で和歌の世界を覗き、宣長的感性の本質を浮かび上がらせる。