うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の第2期第1回配本、永福門院です。
その生と歌とは、七百年の歳月の彼方から、五月の薫風のようなさわやかさをいきいきと現代に吹き通わせている。......岩佐美代子
永福門院 Eifukumonin
鎌倉時代後期の太政大臣西園寺実兼の娘で、伏見院の中宮。院号を宣下される。両統迭立の時代に、持明院統の中心として生きて伏見院の志をつぐ。歌道は伏見院近臣の京極為兼を師とし、反二条派の歌風である京極派和歌をもっともよく体現した歌を残した。その歌は『玉葉集』に四十九首、『風雅集』に六十九首見え、清新な叙景歌・抒情歌に特色がある。「真萩散る庭の秋風身にしみて夕日の影ぞ壁に消えゆく」など、外界に投影する鎮静した心をうたっている。