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戦後日本経済の底辺部分を支えてきた中小企業の層の厚さと裾野の広がりが脆弱になってきている現在、日本の中小企業は、経済・社会グローバリゼーションの荒波のなかで翻弄され続け、今後の存立を保障する有効な羅針盤は見当たらないのが現状である。まずは現状分析から出発するしかない。

目次
　　　第１編　欧州社会・経済編
第１章　メガFTA再編とEUのリージョナルFTA・EPA　鈴井清巳
第２章　デジタルエコノミー時代のEU競争政策
--巨大ITプラットフォーマー規制の意義と課題--　和田聡子
第３章　イギリスのEU離脱の経済的背景と地域間格差　松永達
第４章　環境・気候変動の問題とEUの共通農業政策　豊　嘉哲
　　　第２編　アジア社会・経済編
第５章　韓国の社会的経済組織
--中間支援組織と財閥系大企業の役割を中心に--　許　伸江
第６章　「中所得国の罠」の克服とインクルーシブな成長への転換
--住宅政策からの考察--　閻　和平
第７章　「裾野産業」概念のアジアでの論じられ方　井出文紀
　　　第３編　中小企業論
第８章　地域社会と中小企業を考える
--地域未来牽引企業を中心に--　池田潔
第９章　日本の中小企業研究における産業集積研究　粂野博行
第10章　需要の増減が及ぼす規模別生産性への影響　町田光弘
第11章　日本企業におけるプラットフォーム構造に向けた一考察　文能照之
第12章　中小企業によるアントレプレナーシップとしての国際化
--日本の中小企業によるベトナム進出のケースをつうじた分析モデルの精緻化--　関　智宏

編：前田啓一
大阪商業大学名誉教授

編著：池田潔
大阪商業大学総合経営学部教授

編著：和田聡子
大阪学院大学経済学部教授