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日本美術全集(全20巻)

日本美術全集 5 王朝絵巻と貴族のいとなみ

著:泉 武夫

紙版

内容紹介

平安貴族の贅がつくりあげた至高の美

この巻では、平安京遷都の794年から平氏滅亡の1185年までの約400年間に生み出された美術のうち、絵画・書・工芸を取り上げます。この時代の美術のおもな担い手は王朝の貴族たちであり、豊かな日々のいとなみに育まれた美のセンスが、ときには過剰なほどにまで表現されています。掲載する作品は、『源氏物語絵巻』『伴大納言絵巻』『信貴山縁起絵巻』の三大絵巻のほか、人気の高い『鳥獣人物戯画』、平清盛が精魂を込め、贅をつくして作らせ奉納した『平家納経』、三筆および三蹟の名筆など、どのページもきらびやかな作品で埋め尽くされ、日本美のひとつの極地とも言えるこの時代の作品群は、そのほとんどが国宝・重文の指定品です。また、一般に「雅び」と評される平安の美術ですが、生々しい恐怖と死生観が描かれた『地獄草紙』『餓鬼草紙』『病草紙』も収載し、末法を迎えておののく平安人の来世観と救済のイメージ豊かな表現には現代の私たちも驚かされます。この時代の美を、特権的階級による享楽的営みの結果とするのはたやすいが、今日の私たちの心を強く打ち、魂を揺さぶるほどの感興をもたらすのはなぜか。美が持つ魔力に改めて気付かされる一巻です。

ISBN:9784096011058
出版社:小学館
判型:B4
ページ数:288ページ
定価:15000円(本体)
発行年月日:2014年03月
発売日:2014年02月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AGA