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ブルーバックス

生物を分けると世界が分かる 分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷

著:岡西 政典

紙版

内容紹介

すべての生物学の土台となる学問こそが、分類学だ!

なぜ、我々は「ものを分けたがる」のか?
人類の本能から生まれた分類学の始まりは紀元前。
アリストテレスからリンネ、ダーウィン……と数々の生物学の巨人たちが築いてきた学問は、
分子系統解析の登場によって大きな進歩を遂げている。
生物を分け、名前を付けるだけではない。
分類学は、生命進化や地球環境の変遷までを見通せる可能性を秘めている。
生命溢れるこの世界の「見え方」が変わる一冊!

 
地球上で年間1万種もの生物が絶滅しているという。
その多くは、人類に認識すらされる前に姿を消していっている。
つまり私たちは、まだこの地球のことをこれっぽっちも分かっていない。
それどころか、「分かっていないことすらも分かっていない」のである。
だが、分類学を学ぶことで、この地球の見え方は確実に変わる。
奇妙な海洋生物・クモヒトデに魅せられ、
分類学に取りつかれた若き分類学者が描き出す、新しい分類学の世界。

◆主な内容
プロローグ 分類学者の日常
第1章 「分ける」とはどういうことか ~分類学、はじめの一歩
第2章 分類学のはじまり ~人は分けたがる生き物である
第3章 分類学のキホンをおさえる ~二名法、記載、命名規約とは?
第4章 何を基準に種を「分ける」のか? ~分類学の大問題
第5章 最新分類学はこんなにすごい ~分子系統解析の登場と分類学者の使命
第6章 生物を分けると見えてくること ~分類学で世界が変わる
エピローグ  分類学の未来

著者略歴

著:岡西 政典
1983年、高知県生まれ。東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻博士課程修了。博士(理学)。文部科学省教育関係共同利用拠点事業(京都大学瀬戸臨海実験所)研究員、茨城大学理学部助教、東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所(三崎臨海実験所)特任助教などを経て、2022年4月より広島修道大学人間環境学部助教。著書に『深海生物テヅルモヅルの謎を追え!』(東海大学出版部)、『新種の発見』(中公新書)など。日本動物学会論文賞・藤井賞・奨励賞、日本動物分類学会奨励賞、科学技術文部科学大臣表彰(科学技術分野)若手科学者賞などを受賞。北海道大学理学部在学時に分類学に出会い、様々な未知の動物を求めてフィールドを駆け巡る。

ISBN:9784065288184
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2022年07月
発売日:2022年07月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PS