講談社学術文庫
中国の歴史 3 ファーストエンペラーの遺産
秦漢帝国
著:鶴間 和幸
紙版
内容紹介
講談社創業100周年企画「中国の歴史・全12巻」の学術文庫版。第2回配本となる第3巻は、最初の中華帝国といえる秦の始皇帝から前漢・後漢までを扱う。
戦国七雄のうち最も西方に位置する秦が初めて中国を統一、始皇帝が誕生したのは前221年。しかしわずか15年で農民反乱と楚漢の抗争を経て滅亡、劉邦の漢が成立する。新を挟み前漢と後漢の劉氏24代の漢帝国は440年も続く。なぜ始皇帝は乱世の中国統一を実現できたのか、また漢帝国の長期支配を可能にしたのは何か。謎に満ちた古代中国の実像に『史記』『漢書』などの史書と新発見の兵馬俑や大量の竹簡文書、出土資料の解読から肉迫する。項羽と劉邦の対決、民衆蜂起、宦官・官僚・外戚の権力闘争など英雄と梟雄、人々が躍動する歴史の内幕を生き生きと描く力作。〔原本:2004年、講談社刊〕
目次
はじめに『史記』『漢書』を超えて
第1章 ファーストエンペラーの誕生
第2章 皇帝制の成立
第3章 秦楚漢の三国志
第4章 劉氏王朝の誕生
第5章 武帝の時代1 司馬遷の生きた時代
第6章 武帝の時代2 領土拡大
第7章 後宮の窓から見た帝国の行方
第8章 民衆の世紀
第9章 自然災害と内乱の世紀
おわりに―秦漢440年のファーストエンペラーたち