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講談社文芸文庫

現代詩試論/詩人の設計図

著:大岡 信

紙版

内容紹介

「折々のうた」で知られた大岡信の評論活動は、二十二歳の時に書かれた『現代詩試論』から始まった。詩人として、詩と信じたものの中でつかんだ言語感覚を、そのまま文字にたたき込む努力をした。散文でどこまで詩の領域に近づけるか、拡大できるか。『詩人の設計図』は、「エリュアール論」から、鮎川信夫、中原中也、小野十三郎、立原道造、パウル・クレー等へ及ぶ詩論。


多彩で果敢な評論の出発点『現代詩試論』、初の文庫化。

<内容紹介>
「折々のうた」で知られた大岡信の評論活動は、二十二歳の時に書かれた『現代詩試論』から始まった。詩人として、詩と信じたものの中でつかんだ言語感覚を、そのまま文字にたたき込む努力をした。散文でどこまで詩の領域に近づけるか、拡大できるか。『詩人の設計図』は、「エリュアール論」から、鮎川信夫、中原中也、小野十三郎、立原道造、パウル・クレー等へ及ぶ詩論。

二〇一七年四月五日、大岡信が永眠した。(中略)ランボー以降、あるいは中原以降、詩人は早熟と相場が決まっているが、それにしても、若き大岡の評価を決定したのは批評であって、その批評たるや、率直に述べてほとんど老成していると形容したくなるほど、完成されているのだ。しかも、文体はあくまでも若若しく新鮮なのである。詩壇が驚倒したのも無理はない。
―三浦雅士「解説」より

目次

現代詩試論
現代詩試論
詩の必要
詩の条件
詩の構造
新しさについて 『地球詩集』の周辺
詩観について
純粋について
詩人の設計図
詩人の設計図 現代詩はなにをめざすか
鮎川信夫ノート
メタフォアをめぐる一考察 詩の方法の問題
中原中也論 宿命的なうた
小野十三郎論 歌・批評・リズム
立原道造論 さまよいと決意
エリュアール論
パウル・クレー 線と胚種
シュペルヴィエル論
シュルレアリスム ひとつの視点
自働記述の諸相 困難な自由
解説 三浦雅士
初出誌一覧

ISBN:9784062903523
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:384ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2017年06月
発売日:2017年06月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DS