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百年後、ぼくらはここにいないけど

著:長江 優子

紙版

内容紹介

チレキ。正式には地理歴史部。「一番楽で、上下関係厳しくなくて、ついでに存在感もなくて、帰宅部よりオススメ」だったはずなのに、主人公の健吾が中三になった春、状況が一変。熱血の新顧問のもと、ジオラマ作成に乗りだすことになる。テーマは、〈百年前の渋谷〉。自分たちの住んでいる町は、どのようにして今の姿になったのか。町の過去を振りかえる作業を通して、健吾は自分の過去の傷と向きあい、成長していく。青春小説。


チレキ。正式には地理歴史部。「一番楽で、上下関係厳しくなくて、ついでに存在感もなくて、でもいちおう部活動だから入部すれば内申点つくし、帰宅部よりオススメ」だったはずなのに、主人公の健吾が中三になった春、状況が一変する。
熱血の新顧問が改革に乗りだし、部長の太陽がすんなり従い、秋の学習発表会にみんなでジオラマ作成をすることに。健吾以外の部員4名は賛成するが、健吾は太陽への嫉妬と、ジオラマへの苦い思い出から、反発する。しかし、太陽の突然の転校により、なりゆきで新部長となってしまい、残された縦2メートル、横1メートルのジオラマ作成と、いやいや向きあうことになる。
ジオラマのテーマは、〈百年前の渋谷〉。自分たちの住んでいる町は、どのようにして今の姿になったのか。町の過去を振りかえる作業を通して、自分の過去の傷を見つめる健吾。他の部員も、町の変容に、自分たちの今を重ねて、ここにいる必然に気づいていく。青春小説。

町に暮らす人々は、バラバラに生きているようでいて、実はみんな、どこかでつながっている。過去に生きていた人と、今を生きているきみも。今を生きているきみと、きみのとなりのあなたも──。

著者略歴

著:長江 優子
1971年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒業。テレビの構成作家として主に子ども番組の制作に携わる。2006年『タイドプール』で第47回講談社児童文学新人賞佳作を受賞。同作品でデビュー。近著に戦時下における敵国人抑留に光をあてた『ハンナの記憶 I may forgive you』、共感覚をテーマにした『木曜日は曲がりくねった先にある』、シンガポールの日本人学校を舞台に、加害の歴史に触れた『ハングリーゴーストとぼくらの夏』がある。

ISBN:9784062195812
出版社:講談社
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2016年07月
発売日:2016年07月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YFB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ