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角川ソフィア文庫

新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録

ビギナーズ 日本の思想

著:オイゲン・ヘリゲル
訳・解説:魚住 孝至

紙版

内容紹介

「考えるのをやめなさい」。日本滞在中に弓道を学んだドイツ人哲学者ヘリゲルは、自我を捨て心を無にして的を射よと説く師の言葉に、あらゆる道に通底する禅の奥義を感得する。精神集中と身体の鍛練によって、いかに「無心」となり得るのか。世界中で愛読され続ける日本論の名著を新たに訳し下ろし、講演録や鈴木大拙の序文とともに収録。最新研究を踏まえた解説により、日本的な武道と芸道、そして禅の真髄を解き明す決定版!

目次

はじめに――新訳にあたって

講演「武士道的な弓道」

弓と禅
  序言
 1.はじめに
 2.弓道を学び始めた経緯
 3.稽古の第一段階――引き分けと呼吸法
 4.稽古の第二段階――離れの課題
 5.「無心」の離れ――「精神現在」
 6.日本の教授法と達人境
 7.破門事件と無心の離れ
 8.稽古の第三段階――的前射──射裡見性
 9.稽古の第四段階――弓道の奥義の示唆
 10.剣道と禅との関係
 11.術なき術の道から禅へ

(付録) 英語版・ドイツ語版 序文  鈴木大拙

解説

 あとがき

著者略歴

著:オイゲン・ヘリゲル
1884年、ドイツ生まれ。哲学者。1924年に東北帝国大学講師として来日し、哲学史を教えるかたわら阿波研造に入門。弓道五段の免許を得る。帰国後は日本思想を講じ、1948年に『弓と禅』を著した。1955年没。
訳・解説:魚住 孝至
1953年、兵庫県生まれ。放送大学教授。博士(文学)。専門は日本思想、実存思想、身体文化。著書に『ビギナーズ日本の思想 宮本武蔵「五輪書」』(角川ソフィア文庫)、『宮本武蔵 日本人の道』(ぺりかん社)、『宮本武蔵 「兵法の道」を生きる』(岩波新書)、『芭蕉 最後の一句』(筑摩選書)などがある。

ISBN:9784044000011
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:240ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2015年12月
発売日:2015年12月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:SR