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わたしは名前がない。あなたはだれ? エミリー・ディキンスン詩集 1

著:エミリー・ディキンスン
編:内藤 里永子

紙版

内容紹介

「薄明の窓辺に置かれた言葉のジュエリー。エミリーの詩は読むたびに新しく誕生する。」――谷川俊太郎(帯のことば)
英文の構造が変則的で、それゆえ訳すことが難しいといわれるエミリー・ディキンスンの1775編の詩のなかから、73編を選んで、7つのジャンルに分けて構成した。ディキンスンを愛してやまない詩人で翻訳家の内藤里永子氏が、「ディキンスンの詩に親しみをもってもらえるように」との願いを込めた渾身の訳。内藤氏は『まぶしい庭へ』(ディキンスンの詩にターシャ・テューダーがイラストをつけた絵本)を訳し、好評を博した。7つのジャンル分けは以下のとおり。
1、わたしは名前がない。あなたはだれ? (日々の暮らしを宇宙のものとともに)
2、ほんとうに目が見えなくなってしまう前に (心の目で見て、心の耳で聴く)
3、魂には逃亡を企てる時がある (舞い踊る衝動、噴火を秘めたエネルギー)
4、自分自身を信じるの!神秘を信じるの! (詩人の姿のあらわれ)
5、朝がドアを叩いた、別れのとき。どちらももう強くはなかった (いのちの真紅の多量のしたたり)
6、あのような方も死ぬ、ということが、わたしの死を穏やかにする (死の眠りと別れ)
7、「希望」は背中に翼をつけている(癒しのことば)

著者略歴

著:エミリー・ディキンスン
詩人(1830-1886)。アメリカ、マサチューセッツ州の名家に生まれる。少女の頃から詩を書き始めるが生前には詩集を発表していない。自分の感性をより鋭くするために、33歳頃から自宅にこもり、56歳で病死するまで自宅の敷地より外に出ることはなかった。死後、タンスの中にしまわれていた900編の詩と、手紙に書かれていた詩をあわせて1775編が発見された。自然への畏敬の念と生への渇望を独特の繊細さと力強さであらわし、アメリカ文学史上の奇跡とも言われ、アメリカではホイットマンと並び称される。
編:内藤 里永子
翻訳者。詩人。著書に『イギリス童謡の星座』『絵本作家ターシャ・テューダー』、訳書に『キャラコブックス』『恋をするターシャ』『ターシャ・テューダーのマザーグース』『子どもの詩の園』など、ターシャ・テューダーの翻訳書多数。詩集に『一夜だけの詩遊び』(谷川俊太郎との共著)がある。最新翻訳絵本にディキンスンの詩にターシャがイラストをつけた『まぶしい庭へ』がある。

ISBN:9784040693330
出版社:KADOKAWA
判型:4-6
ページ数:176ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2017年07月
発売日:2017年07月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC