著:奥野 信太郎
奥野信太郎(おくの しんたろう)
1899-1968.東京生.中国文学者,随筆家.慶応義塾大学教授.陸軍中将の長男に生まれ,父の厳命により陸軍士官学校を受験させられるが,試験会場に入らず合格を免れた.中学時代から永井荷風に心酔する.荷風を慕って慶應義塾に入るが,荷風は既に退職していたため,中国文学を専攻.戦時中,北京輔仁大学教授として招聘され,北京に滞在した.中国文学者として,京都の吉川幸次郎,青木正児からも,一目おかれる碩学であった.中国文学研究のかたわら,数多くの軽妙・洒脱な随筆を残した名エッセイストとして知られた.著作に『随筆 北京』(1940年),『随筆 東京』(1951年),『文学みちしるべ』(1956年)など.翻訳に『支那文学新選』(1930年),『紅楼夢』(1948年),『ほくろの位置について 世界艶笑譚』(1953年)など.
著:近藤 信行
近藤信行(こんどう のぶゆき)
1931年生.東京生.文芸評論家.山梨県立文学館館長.早稲田大学大学院仏文科修士課程修了.中央公論社入社.『中央公論』編集部,『日本の文学』(全80巻)編集部に配属.『日本の文学』の「荷風」の巻は,30代だった近藤が担当した.著書に『小島烏水』(1978),『震災復興 大東京絵はがき』(岩波書店,1993),『山の旅 明治・大正篇/大正・昭和篇』(岩波文庫,2003)など.