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戦争と性暴力の比較史へ向けて

著:上野 千鶴子
著:蘭 信三
著:平井 和子

紙版

目次

はじめに……………編 者
序 章 戦争と性暴力の比較史の視座……………上野千鶴子


第Ⅰ部 「慰安婦」の語られ方

第1章 韓国の「慰安婦」証言聞き取り作業の歴史——記憶と再現をめぐる取り組み……………山下英愛
第2章 「強制連行」言説と日本人「慰安婦」の不可視化……………木下直子
第3章 日本軍「慰安婦」制度と性暴力——強制性と合法性をめぐる葛藤……………岡田泰平
第4章 兵士と男性性——「慰安所」へ行った兵士/行かなかった兵士……………平井和子


第Ⅱ部 語り得ない記憶

第5章 セックスというコンタクト・ゾーン——日本占領の経験から……………茶園敏美
第6章 語り出した性暴力被害者——満洲引揚者の犠牲者言説を読み解く……………猪股祐介
第7章 引揚女性の「不法妊娠」と戦後日本の「中絶の自由」……………樋口恵子
第8章 ナチ・ドイツの性暴力はいかに不可視化されたか——強制収容所内売春施設を中心として……………姫岡とし子


第Ⅲ部 歴史学への挑戦

第9章 性暴力と日本近代歴史学——「出会い」と「出会いそこね」……………成田龍一
第10章 戦時性暴力被害を聞き取るということ——『黄土の村の性暴力』を手がかりに……………蘭信三
第11章 戦争と性暴力——語りの正統性をめぐって……………佐藤文香


あとがき……………編者
文献一覧

著者略歴

著:上野 千鶴子
上野千鶴子(うえの ちづこ)
1948年生.東京大学名誉教授,認定NPO法人ウィメンズ・アクション・ネットワーク(WAN)理事長.専門:社会学,ジェンダー研究.著書:『ナショナリズムとジェンダー』(青土社,1998年,新版:岩波現代文庫,2012年),『ケアの社会学――当事者主権の福祉社会へ』(太田出版,2011年)ほか.
著:蘭 信三
蘭 信三(あららぎ しんぞう)
1954年生.上智大学総合グローバル学部教授.専門:歴史社会学,戦争社会学.著書・論文:『帝国以後の人の移動――ポストコロニアリズムとグローバリズムの交錯点』(編著,勉誠出版,2013年),「オーラルヒストリーの展開と課題」(大津透ほか編『岩波講座日本歴史第21巻』岩波書店,2015年所収)ほか.
著:平井 和子
平井和子(ひらい かずこ)
1955年生.一橋大学社会学研究科非常勤講師.専門:近現代女性史,ジェンダー史.著書・論文:『日本占領とジェンダー――米軍・売買春と日本女性たち』(有志舎,2014年),「米軍占領下の日本におけるジェンダー・ポリティクス」(『歴史評論』2016年8月号)ほか.

ISBN:9784000612432
出版社:岩波書店
判型:4-6
ページ数:384ページ
定価:2900円(本体)
発行年月日:2018年02月
発売日:2018年02月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LB