まえがき──ジャーナリストの危機
第一章 フィリピン──強権政治とメディア/1 ニュースサイトへの圧力/CEO逮捕/強権的手法を糾弾する独立メディア/大統領官邸に出入り禁止/政権支持者による「荒らし」/2 狙われた民放最大手/放送停止/周波数は親ドゥテルテ派へ/国際的な悪評/国内では高い支持/もっとも危険な国/3 真実の守護者/平和賞の栄誉/にこやかな闘士/権利の行使/勇気与える受賞/事実が民主主義を支える/第二章 ロシア──戦争に突き進む大国で/1 予兆/プーチン政権下での苦闘/ロシア元情報機関員の暗殺未遂/編集基準違反で解雇/麻薬容疑と解放/2 攻防/改正メディア法/独立系メディアの共同戦線/学生新聞への支持/もう一人の平和賞/授賞式と年末会見/命を賭ける仕事/3 侵攻/言葉を奪う/発行中止へ/大胆な抗議と脱出/第三章 中国──コロナ対共産党の主戦場/1 「自媒体」の時代/言論の自由元年?/コロナ前から統制強化/自立した声をあげる/自媒体への逆風/言論をめぐる争奪戦/2 コロナをめぐる戦い/「偉大な勝利」を宣伝/「暗黒とともに生きるのを望まない」/「境外勢力と結託」/3 真実を歴史に/改竄にあらがう/正義感を抱く青年たち/ギットハブ/判決/白紙運動の隠れた主役/第四章 中東──内戦における報道/1 スパイ容疑で死刑に──イエメン/内乱に陥った「幸福のアラビア」/情報戦下のプレスツアー/武装組織が報道機関を閉鎖/スパイ行為罪で記者らに死刑判決/忘れられた人道危機/2 記者拘束は自己責任か──シリア/知る権利のため現場へ/紛争地の記者守る仕組みを/日本人ジャーナリストの解放/透ける穏健イメージのアピール/何が起きているかを見る存在/第五章 トルコ、サウジアラビア──記者殺害事件の政治利用/1 買収と取り潰し/世界最大の記者刑務所/言論弾圧で目論む政治的利益/クルド報道を敵視/新法でSNSを締め付け/2 消えた記者/疑惑の総領事館/異様な犯行/批判を避ける米国/声上げるジャーナリスト団体/3 死亡認定/口論で殴り合いと主張/欧米内で分かれた対応/活動家らに広がる不安/王位継承に暗雲/リークを使ったトルコの情報戦/4 幕引き/アラブ民主化への夢/一方的な判決確定/外交戦略で審理移管/人権重視掲げたバイデン政権/苦境による変質/第六章 ミャンマー──軍と報道/1 抵抗する記者たち/国外からの発信/ジャーナリストを恐れる国軍/希望を奪ったクーデター/歴史の記録を残す/道半ばだった自由/ペンか銃かの選択/2 日本人拘束/取材しただけで犯罪/「悪辣」非難を狙い撃ち/やまぬ反発に強硬姿勢/あいまいな日本の対応/見せしめの有罪判決/でっち上げられたデモ参加/「プロパガンダ・ツール」の恩赦/声を上げるのは義務/第七章 「民主主義」の国で──法律乱用の恐れ/1 保護と圧力──オーストラリア/プラットフォーマーの脅威/世界初の記事使用料義務化/ほか