肉体について
著:三浦哲郎
電子版
内容紹介
あの栞というのは、下の方に髪の毛の赤い子供が蹲ってなにかしている絵のついた栞のことだが(いまになってみると、それがにんじんのスケッチだということがわかる)、その栞が忘れられないのは、余白のところに、ペンでこんな文句が書いてあったからである。家庭は愛し愛される者だけで作れぬものであらうか。
目次
肉体について グラッかえり今昔 波間に漂う小舟の上で 老いてゆく自分に好奇心を。 文学的自叙伝 揺籃のころ 出会いの季節 習作時代 亡き師を偲びつつ 好悪をこえるもの 鱒二論語のことなど
JP-eコード:0621690000100011000L
。出版社:講談社
。コンテンツ公開日:2014年03月20日。