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2011年3月11日。津波は太平洋沖に発生し、牡鹿半島沖から宮城県女川町へと進み、
湾口の低地をひと呑みし、山手から女川港へと下る地形の谷筋になる地域に集中し、巨大化した。
防波堤を乗り越えた津波はスピードを加速させ、マリンパル女川、JR女川駅を飲み込んで、
海抜16mの高台にあった堀切山の町立病院1階天井付近まで浸水。
津波浸水高は最大20.3ｍに達し、数波に及ぶ巨大津波とその引き波で市街地を根こそぎ破壊した。（本文より）

それから８年が過ぎた。いま女川町は復興のトップランナーと称される。
その理由は、震災のわずか1か月後、産業界を中心に民間が垣根を越えて一つになった
「女川町復興連絡協議会(以下、FRK)」の存在を抜きには語れない。

FRKは女川の復旧復興に対してどのような動きをしたのか。
それを受け、各業界はどう動いたのか。
がれきを撤去し、ゼロから町を作り直した女川の「まちづくりのコンセプト」とは。
そうした進取性に富んだ気風が生まれた歴史的背景は。
なぜ起業家たちは女川のまちを選ぶのか。

本書は、甚大な被害を受けながら、圧倒的スピートで復興を遂げつつある女川町の秘密と、
過去・現在・未来を照射し、女川のアイデンティティとは何なのかを様々な視点から明らかにした一冊。

女川町のキーマン50人超にインタビューを敢行し、復興する女川の8年の姿を、ビジュアルとともに刻印した新たな復興記録集。

＜女川ヒストリー＞女川の原点を作った磯村産業と女川の水産業の変遷

＜被害状況＞東日本大震災 女川町の被害状況と直後対応

＜民間主導のまちづくり＞
年表 復興の歩み

◎女川町復興連絡協議会(FRK)がもたらしたもの
Part.1 FRKが女川の復興に果たした役割
Part.2 いち早い商業の再開と仮設商店街の設置
Part.3 公民連携によるまちづくり会社の設立
Part.4 FRK戦略室が果たした役割

INTERVIEW その時、各業界はどう動いたか
工業/水産/病院/基盤整備/教育/議会

INTERVIEW 震災後に生まれた新たな動き
女川さいがいFM/女川町復幸祭/ステージ/我歴stock in 女川

まちづくりのコンセプト
Part.1 INTERVIEW 須田善明町長に聞く「チーム女川のまちづくり」
Part.2 座談会 「女川町復興まちづくりデザイン会議」の全容
Part.3 対談「活動人口をターゲットにした取り組み」
INTERVIEW 「スポーツを通じて地域を活性化させる。コバルトーレ女川の挑戦」

START! ONAGAWA
＜震災後に女川でスタートした起業家たち＞
Onagawa factory/みなとまちセラミカ工房/ガル屋Beer/三陸石鹸工房 KURIYA/
Bar Sugar Shack/GUITAR LIFE DESIGN GLIDE /Konpo's Factory/鮮冷/
OCHACCO/犬専門木工房 Woodwork Studio Noah/Yume Wo Katare Onagawa

＜震災後に生まれた施設＞
女川温泉ゆぽっぽ/女川フューチャーセンター Camass(カマス)/
女川水産業体験館 あがいんステーション /女川町まちなか交流館/シーパルピア女川/
ハマテラス/ホテル・エルファロ/女川町たびの情報館ぷらっと/生涯学習センター(ホール、図書室)

女川を食べる! 楽しむ!
【魚市場】サンマ、ギンザケ、定置網。全国で評価される鮮度維持の取り組み
【さんま】さんまは、女川のプライド。港町のプロたちの心意気を味わう
【ほや】ほやのうまさを支える3つの要。多彩な味わいに“ほや愛"を見た
【どんぶり】どんぶりに、女川が満ちる。漁師めしの豪快を、ハレのご馳走に
【ソウルフード】誰が言ったか「女川盛り」。うまいをたっぷり、が女川流
【新しい食】山盛りのサービス精神とチャレンジ精神から、新たな食の悦びが生まれるまち
【酒場・居酒屋】日が暮れてからが、本番。うまくてやさしい女川の夜
【ネイチャートレッキング】海の町・女川の山々を歩く
【金華山】東奥三大霊場で開運を願う
【釣り】女川湾で釣りデビューしよう
【サイクリング】海沿いを“自分の足"で回る
【ダイビング】三陸の海でしか見られない、四季や生き物たちのドラマを伝えたい