出版書誌データベース

推理作家・SF作家である都筑道夫氏が昭和30年代を中心に執筆した犯罪・怪奇実話をまとめた著者の初の実話小説集。

幽霊さん今晩は
マルコ・ポーロの予言
俺はギャングからスターになった！　ジョージ・ラフト初めて過去を語る
惨虐の砂漠！ 三百人の裸女・死の行進
ニューヨーク最後の大ギャング戦
海外犯罪　生首がもの言うとき ― スタイヴサント事件の顚末
海外犯罪　髭をはやした裸女
海外実話　天使は裸で空に死ぬ
海外犯罪　剝製の梟が火を噴いた!!
セミ・ドキュメント　あるウエスト・サイド物語
セミ・ドキュメント　殺人鬼イエス誘拐魔ノオ！
セミ・ドキュメント　残虐性連鎖反応　凶悪犯罪はなぜ連続するのか
セミ・ドキュメント　死体を着た男　ある猟奇芸術家の才能と実験
セミ・ドキュメント　ジェームス・ディーンを崇拝した殺人鬼
全米を震撼させた戦慄の一夜
世紀の驚異　パリの自殺ホテル
世紀の驚異　とけるか黒い魔術
映画小説ダニー・ケイのあの手この手　KNOCK ON WOOD
編者解説（日下三蔵）

著：都筑道夫
1929年東京市生まれ。10代の頃から様々な筆名で小説を発表する。やがて翻訳家に転身、早川書房で日本版〈エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン〉の初代編集長を務め、〈ハヤカワ・SF・シリーズ〉の創刊にも尽力。61年に『やぶにらみの時計』で作家として再デビューしたのちは、ミステリやSF、時代小説から脚本、評論に至るまで幅広いジャンルで旺盛な執筆活動を行った。2001年に『推理作家の出来るまで』で第54回日本推理作家協会賞を、02年には第6回日本ミステリー文学大賞を受賞。03年没。

編：日下三蔵
一九六八(昭和四十三)年、神奈川県生まれ。出版芸術社に勤務して《ふしぎ文学館》シリーズなど約八十冊を編集する。九八年からミステリ・SF評論家、フリー編集者として活動。〇三年、小山正と共編で小説以外の媒体の本格ミステリを紹介するガイドブック『越境する本格ミステリ』(扶桑社)を刊行。〇四年に編纂した『天城一の密室犯罪学教程』(日本評論社)は、翌年の第五回本格ミステリ大賞評論・研究部門を受賞。