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教師のひと言の重さ

―死刑囚の魂の回心

著:黒澤 英典

紙版

内容紹介

 本書は、第二次世界大戦後の日本における教育を筆者自らが学び・教え・育て・創ってきた体験と知見の根幹を集成した珠玉の書である。1996年から2012年の論考をもとに改稿し編み直された7つの章を今あらためて読むことで、今日の教育界が遭遇している子どもと教師にかかわる課題が、社会的背景こそ移ろってもその要諦と真因は通底していることをひも解いていく。時代は変わっても子どもと教師の関係性は不易なものであること、教師の仕事における使命と魅力は変わらないこと、を慈愛に満ちた誠実な言葉で語りかける。

目次

第1章 教師のひと言の重さ ~死刑囚・島 秋人の魂の回心~
第2章 いま、なぜペスタロッチーか ~教育的格差・貧困・偏見に挑む~
第3章 車椅子のひとりの生徒が学校を変えた ~大野真吾君の生き方から学ぶもの~
第4章 転換期における青年の未来選択と教師教育 ~戦後50年の教師教育と全私教協15年の歩みを視座に据えて~
第5章 開放制教師教育制度の成果と課題 ~21世紀を拓き担う創造的教師を育むために~
第6章 若き教師へ ~未来を拓く希望としての教育を求めて~
第7章 閉塞的時代をリードした教育者 ~山本良吉の『若き教師へ』~

著者略歴

著:黒澤 英典
武蔵大学名誉教授(教育学・教育史・教師教育)・武蔵大学白雉教育会名誉顧問
◇略歴
1937年 埼玉県秩父郡小鹿野町(旧両神村)生まれ。
1945年 両神村国民学校2 年で終戦を迎える。同年8月27日前田多門文相の放送「少国民へ告ぐ」を聴く。
1960年 埼玉大学教育学部卒業,埼玉県立浦和高等学校定時制蕨分校に勤務しながら,東京教育大学で教育哲学・教育史を学び,その後青山学院大学大学院文学研究科教育学専攻修士課程入学・博士課程単位修得後退学,青山学院高等部教論を経て,1975年流通経済大学に着任。
1985年 武蔵大学入文学部教授(学部長)。この間,放送大学埼玉学習センター・東洋大学・中央大学・聖心女子大学・拓殖大学・茨城大学・武蔵野女子大学・東京外国語大学・高千穂商科大学・青山学院大学,北京大学高等教育科学研究所客員研究員・北京大学大学院日本文化研究センター等で主として教育学・教育史などを教える。
◇主な著作
『ペスタロッチーに還れ―教育的格差・貧困・偏見に挑む』学文社,2018年/『戦後教育の源流』…

ISBN:9784910917078
出版社:人言洞
判型:4-6
ページ数:144ページ
価格:1500円(本体)
発行年月日:2023年10月
発売日:2023年10月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN