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誰も国境を知らない 令和版

揺れ動いた「日本のかたち」をたどる旅

著:西牟田靖

紙版

内容紹介

国境の島はもちろんのこと、
この国のかたちですら危うくなってきた……。

日本周縁の島々をめぐり、
そこに行かなければ見えない、
知られざるニッポンをあらわにする
伝説のノンフィクション大作、
15年の時を経て復活。

尖閣諸島、竹島、北方領土……
戦争の果てに線引きされた「日本の国境」に足を運び、
数十年にわたり翻弄され続ける人々の声を追ったノンフィクションが復刊。
尖閣諸島沖を再取材、国有化のリアルに迫ったルポも新たに加筆。

日本において国境が意識されたのは比較的新しいことだ。
四方を海に囲まれ、ごく一部の期間を除き、隣国との境界が海上に存在したため、
日本人にとって国境は目に見えず意識しない存在だった。(東海大学海洋学部教授・山田吉彦)

※2008年に情報センター出版局から刊行された書籍に、
「日本の国境2012〜2023」と山田吉彦氏の解説を追加しました。

目次

[日本の国境2002〜2007]
一 北方領土Ⅰ 渡航を禁じられた島
二 沖ノ鳥島 国家が守る見えない島
三 竹島Ⅰ 民族的聖地となった島
四 対馬 隣国と向き合う交流の島
五 硫黄島 国家に裏切られた島
六 小笠原諸島 日米の間で揺れ続けた島
七 与那国島 国境の手前でもがく島
八 竹島Ⅱ 奪われた島をめぐる記憶
九 北方領土Ⅱ 歴史が止まったままの島
十 尖閣諸島Ⅰ 統治的な秘境となった島

[日本の国境2012〜2023]
十一 尖閣諸島Ⅱ 尖閣ツアーと国有化
十二 尖閣諸島Ⅲ 漁師たちが見た中国の尖閣侵略
十三 与那国島Ⅱ 台湾有事に巻き込まれるかもしれない島
十四 国境の島々がたどった一五年

著者略歴

著:西牟田靖
フリーライター。1970年(昭和45年)大阪生まれ。旅・現場・実感にこだわった作品を発表し続けてきた。近年取り組んでいるテーマは、日本が抱える国境離島の問題と防衛のあり方、さまざまな親子のかたちと共同親権、入管法改正案や移民の是非など。こうした賛否の分かれる国内の政治的な課題について、イデオロギーに追随しない、まっすぐで公平な取材・執筆にこだわっている。旧日本領のその後を訪ね歩いたルポ『僕の見た「大日本帝国」』(2005年、情報センター出版局)、書斎の床が本で埋まった体験を出発点に本と人の共存を考えた『本で床は抜けるのか』(2015年、本の雑誌社)、爆発的な経済成長を遂げた中国を四半世紀ぶりに回った『中国の「爆速」成長を歩く』(2020年、イースト・プレス)など話題作多数。

ISBN:9784909979483
出版社:清談社Publico
判型:4-6
ページ数:440ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNL