寄生バチと狩りバチの不思議な世界
編著:前藤 薫
紙版
内容紹介
クモヒメバチがクモに寄生し操作する仕組み、水中にまで侵出し寄生するミズバチ、働きアリが運んでいるすきに幼虫に産卵するアリヤドリバチなど、これまで分からなかったハチたちの生理・生態・進化の不思議について、日夜研究をかさねてきたハチ専門家たちが、初めてその正体を語り出す。
目次
プロローグ - ある寄生バチのひとり語り
第1章 寄生バチ・狩りバチの誕生と進化:産卵管の巧みな使い手
第2章 マイクロハイメノプテラ:小さなハチの華麗な世界
第3章 虫こぶをつくる“寄生バチ”: 植物食への回帰
第4章 アリに寄生する - 最大規模の多様性をほこる寄生バチがたどり着いた究極の寄主
第5章 クモヒメバチ:獰猛な捕食者を手なずけて操る
第6章 内部寄生の謎 - 危険な体内環境を支配する
第7章 細胞内共生細菌 - 寄生バチの性と生殖を操作する
第8章 兵隊カースト - 寄生バチにおける真社会性の進化と分子擬態
第9章 キノコとキバチと寄生バチ - 枯れ木をめぐる奇妙な三者系
第10章 シイタケを守る - ハエヒメバチの多様性と生態
第11章 剣を持った寄生バチ - 狩りバチへの進化
第12章 ダニと狩りバチの共進化 - 竹筒のなかを覗いてみると
第13章 クモを狩る - 原始社会性の進化的起源
第14章 寄生バチと狩りバチの採集と同定 - 多様性を正しく理解するためのメソッド
エピローグ - 数千万年後の不思議な世界