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ヴィンケルハーケン叢書 1

ボタニスト

パリの標本館を築いた植物学者たち

著:Marc Jeanson
編:Charlotte Fauve
他訳:佐々木ゆか

紙版

内容紹介

著者マルク・ジャンソンは、パリ国立自然史博物館の標本館を率いる少壮の植物学者。350年の歴史を有するこの標本館は世界最大級の規模を誇り、800万点におよぶ植物標本を収蔵する。この植物研究の殿堂に自らの半生を重ねあわせつつ、先人たちの業績と近代植物学の歴史をたどるエッセー集。17世紀フランスで植物学の父と呼ばれたトゥルヌフォールに始まり、18世紀中葉、革新的な分類体系を提唱しながら不遇の人生を送ったアダンソン、その名前がフランス語の胡椒の語源にまでなったポワーヴル、植物にも繁殖目的の性別があることを大っぴらにしてスキャンダルを巻き起こしたヴァイヤン、さらには北極星の騎士リンネ、自然史上もっとも不運な科学者の一人といわれるラマルク、そして「植物の壁」で日本でもよく知られる現代のパトリック・ブランまで――有名無名のボタニストたちの事績をユーモアあふれる筆致で綴る。通底するのは、植物への限りない愛情と、「土と雲そして泥を愛する放浪者」ボタニストたちへの畏敬の念である。

著者略歴

著:Marc Jeanson
国立パリ・グリニョン高等農業学校卒業。2011年、パリ国立自然史博物館およびニューヨーク植物園において論文『東南アジアにおけるヤシ群の考察』を発表、両研究機関の博士号を取得。調査のため数多くの遠征をおこない、熱帯の植物相に関する豊富な知識をもとに専門家のみならず一般向けの著書を多く著わしている。2012年以降「ヴァランジュヴィル 植物との出会い」の共同開催者を務めるほか、2017年7月にグラン・パレ(パリ)で開催された「庭園」展に参画するなど、積極的な活動を続けている。2013年よりパリ国立自然史博物館の研究機関である植物標本館の館長を務める。
編:Charlotte Fauve
環境デザイナー。「テレラマ」「ルモンド」などの雑誌や新聞で活躍するジャーナリスト。ドキュメンタリー制作も手掛ける。本書の編集を担当。
他訳:佐々木ゆか
東京都生まれ。青山学院大学仏文科卒。フランス語通訳、翻訳家。フランス語圏学習者対象日本語教師、フランス語通訳案内士などを務めるかたわら、『ルイ・ヴィトン シティガイド パリ2014』『ルイ・ヴィトン シティガイド 東京2014』『ルイ・ヴィトン 旅の真髄』(以上ルイ・ヴィトン出版)、P.レオンフォルト他『伝説のトランク100-ルイ・ヴィトン』(河出書房新社)その他多くの翻訳に携わる。

ISBN:9784909178015
出版社:TypeShop_g Press
判型:B6変
ページ数:256ページ
価格:1800円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年10月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PST