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赤松啓介

民俗学とマルクス主義と

著:岩田 重則

紙版

内容紹介

1980年代に「非常民」の民俗学で広く知られた民俗学者・歴史家の赤松啓介。しかし、赤松にとって、それは晩年の一仕事にすぎない。「非常民」の民俗学にすり寄った知識人で、その後、赤松民俗学・考古学に言及する者がどれだけあっただろうか。一方、赤松民俗学をもって教条的マルクス主義者とする安易な議論もあった。本書は、それらの言説に左右される事なく、赤松啓介の生涯とその学問・思想を、多くの作品から丁寧にひとつひとつたどり、彼の真の姿を明らかにする。

目次

はじめに 
Ⅰ 現実社会のフィールドワーカー
 1 故郷からの「栗山一夫」の民俗学
 2 マルクス主義文化運動の民俗学
Ⅱ 実践による総合的地域調査研究者
 1 故郷からの「赤松啓介」の地域研究
 2 故郷からの「赤松啓介」の考古学
Ⅲ 民俗解体のための現代民俗学
 1 生産関係の民俗学
 2 民俗学の体系的構成と実践
Ⅳ 沈潜し発酵する懐疑
 1 文化運動と研究の再出発
 2 赤松民俗学の終焉と文化財保護運動
むすび

著者略歴

著:岩田 重則
1961年生まれ。中央大学総合政策学部教授。

ISBN:9784908672521
出版社:有志舎
判型:4-6
ページ数:346ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC