講座 明治維新 11
明治維新と宗教・文化
編:明治維新史学会
紙版
内容紹介
明治維新に始まる近代日本を考える際、戦後の歴史学において主流であったのは政治史・経済史の分野であった。しかし一九九〇年代以降、宗教や文化の問題が重要な研究領域として浮上し始めた。本巻ではその成果を総括しながら、同時に現在も刷新されつつある問題意識や研究方法をふまえ、「美術」「宗教」などの近代的な概念や文明開化とメディアの形成、国家神道、天皇制、仏教・キリスト教の社会への受容、古物から文化財への展開、といったテーマから、宗教・文化面における明治維新が持った意味を考える。
目次
総 論 明治維新と宗教・文化 高木博志
1 「古物(古器旧物)」から「文化財」へ 久留島浩
2 新聞と輿論の形成 土屋礼子
3 歴史画の成立 高階絵里加
4 国家神道の形成と靖国神社・軍人勅諭 島薗 進
5 近代の宮中儀礼 ジョン・ブリーン
6 公教育とキリスト教界 田中智子
7 維新期の東西本願寺をめぐって 谷川 穣
文献目録