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海とヒトの関係学 3 海はだれのものか

著:秋道 智彌
著:角南 篤

紙版

内容紹介

海と人間を取り巻く環境について様々な視点で考察したシリーズの第三弾。
昨今隣国との揉めごとで注目を集める海の境界線。
そもそも海は誰のものなのか。
海についての歴史、資源や漁業、領海をめぐる様々なせめぎあいについて、多様な分野の専門家が考察いたします。


目次

はじめに―資源はだれのものか 秋道智彌

<第1章 なわばりとコモンズ>

1)なわばりと紛争の海 秋道智彌

2)漁業権とはなにか?―海の排他主義を問う 八木信行

3)クジラ取りの系譜 ―生業捕鯨と商業捕鯨 岸上伸啓

コラム  IWC脱退と日本の捕鯨 森下丈二

4)閉鎖される海 中谷和弘

<第2章 越境する海人たち>

5)ナワバリに生きる海人―日本中世の〈海の勢力〉をめぐって 黒嶋 敏

6)ヴァイキングが切り開いた北極圏交易―セイウチの牙をめぐるグローバルな経済構造 小澤 実

コラム   環オホーツク海地域をめぐる古代の交流 熊木俊朗

7)国境をまたぐ海洋民 門田修

8)東アジア交易圏の中の琉球 上里隆史

コラム   開国への扉を外から叩いた男―幕末の漂流民、音吉 齋藤宏一

<第3章 海のせめぎ合い>

9)いま東アジアの海で起きていること 竹田純一

コラム   南シナ海に関する比中間の仲裁手続における仲裁判断の意義 西本健太郎

10)海底ケーブルのガバナンス―技術と制度の進化 土屋大洋・戸所弘光

11)海洋境界の争いは解決できるか 坂元茂樹

コラム  大陸棚の延伸 谷 伸

12)「海のジパング」に向けて 浦辺徹郎

コラム  日本固有の領土と発信力 髙井 晉

おわりに―海はだれのものか 秋道智彌・角南篤

用語集

著者略歴

著:秋道 智彌
1946年生まれ。山梨県立富士山世界遺産センター所長。総合地球環境学研究所名誉教授、国立民族学博物館名誉教授。生態人類学。理学博士。
京都大学理学部動物学科、東京大学大学院理学系研究科人類学博士課程単位修得。国立民族学博物館民族文化研究部長、総合地球環境学研究所研究部教授、同研究推進戦略センター長・副所長を経て現職。著書に『魚と人の文明論』、
『サンゴ礁に生きる海人』『越境するコモンズ』『漁撈の民族誌』『海に生きる』『コモンズの地球史』『クジラは誰のものか』『クジラとヒトの民族誌』『海洋民族学』『アユと日本人』等多数。
著:角南 篤
1965年生まれ。1988年、ジョージタウン大学School of Foreign Service 卒業。
1989年、株式会社野村総合研究所政策研究部研究員、2001年コロンビア大学政治学博士号(Ph.D.)。2001年から2003年まで独立行政法人経済産業研究所フェロー。2014年政策研究大学院大学教授、学長補佐、2016年から2019年まで副学長。
2017年6月より笹川平和財団常務理事、海洋政策研究所所長。

ISBN:9784908443503
出版社:西日本出版社
判型:A5
ページ数:237ページ
価格:1600円(本体)
発行年月日:2020年02月
発売日:2020年03月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TTS