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本と美術の展覧会vol.5 あふれる、うごめく、のめりこむ。―絵本原画とアートの空間―

著:田島征三
著:ミロコマチコ
著:舘野鴻

紙版

内容紹介

太田市美術館・図書館の本と美術の展覧会vol.5「あふれる、うごめく、のめりこむ。―絵本原画とアートの空間―」公式図録。
人間や動物の躍動する生命を描き出す田島征三。動植物や自然の気配を伸びやかに描くミロコマチコ。丁寧な調査を経て細密に虫や自然の姿を描く舘野鴻。彼らは、生命や自然から感じ得たものをあふれんばかりに描き出し、物語ります。そうして生み出された作品には、鑑賞者・読者の知覚をうごめくように揺さぶり、作品世界にのめりこませる力があります。
本図録は、通常の本とは異なる形式です。3人の作家のそれぞれ異なる個性を、1冊にまとめるのではなく、独立した形で存分に味わっていただくため、ポスター型図録3種と、論考を納めた冊子、さらにキービジュアルのステッカーを土色のケースに収めました。
ポスター型図録は折に沿ってページをめくると、展示作品や作家の言葉が現れ、最後に開いて裏返すと大型ポスターになる仕組みです。
生命や自然から感じたものをあふれんばかりに描き出す3人の作品を大迫力で味わえます。
デザイン惣田紗希

著者略歴

著:田島征三
1940年大阪府堺市生まれ。多摩美術大学在学中の1962年に手刷りの絵本『しばてん』を制作。1969年『ちからたろう』で第2回ブラチスラバ世界絵本原画展 金のりんご賞を受賞した一方で、同年、東京都西多摩郡日の出村(現・日の出町)に移り、ヤギを飼い畑を耕す生活を始める。1997年日の出巨大ゴミ処分場建設反対運動の中、処分場から飛散する有害物質によりガンを罹患。1998年に伊豆に移住し、自然物を使った絵本、コラージュ、立体を制作。大地の芸術祭2009の参加作品として、流木、木の実、和紙などを使って空間そのものを絵本に仕立てた「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」を開館。近年は鉄彫刻にも挑み、広東南海大地の芸術祭2022(中国)に出品した。
著:ミロコマチコ
1981年大阪府枚方市生まれ。京都精華大学卒業後、絵画による個展や絵本制作をおこなう。当初は不安気に叫ぶ自画像や黒い太陽を描いていたが、2009年頃より力強い動植物を大胆な筆致で描くようになる。2012年にデビュー作の絵本『オオカミがとぶひ』で第18回日本絵本賞大賞、2015年に『オレときいろ』で第25回ブラチスラバ世界絵本原画展 金のりんご賞を受賞し、絵本作家として活躍する他、装画、絵画、立体、ライブペインティング、執筆活動など多岐にわたる創作活動をおこなう。2019年に奄美大島に移住して初の絵本となる『みえないりゅう』を2023年に出版。生活介護事業所カプカプが運営する工房(横浜市)や、奄美大島の特別支援学校などでワークショップをおこなっている。
著:舘野鴻
1968年神奈川県横浜市生まれ。『ファーブル昆虫記』の挿絵に代表される画家・熊田千佳慕(1911-2009)に幼少期より師事。1996年より環境アセスメントの生物調査員となり、景観図や図鑑の生物画、解剖図などを手がける。2005年より絵本制作を始め、2009年に初の絵本『しでむし』を出版。2016年に出版した『つちはんみょう』で第66回小学館児童出版文化賞を受賞。絵本に描かれているものはすべて、徹底した現地調査と観察に基づいており、題材昆虫の生態調査結果を昆虫専門誌に投稿もしている。「3匹のあまがえる」シリーズでは文のみを手がけるなど、「舘野鴻」と「たてのひろし」名義を使い分け、多彩な創作を展開している。

付属物

キービジュアルのステッカー

ISBN:9784908439254
出版社:888ブックス
判型:B5
ページ数:55ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2024年05月
発売日:2024年05月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:XA