著:アチャン・チャー
1918年、タイ東北部イサーン地方ウボンラーチャターニー近郊に生まれる。20世紀のタイにおけるテーラワーダ仏教を代表する僧侶の一人。9歳で沙弥出家。20歳で比丘出家をする。1954年、生地近郊の森に自らの僧院であるワット・パー・ポンを設立。アチャン・チャーの卓越した指導力は瞬く間にタイ全土に広がり、簡素な寺院として始まったワット・パー・ポンはタイ有数の森林僧院となる。また、全国に数多くの分院も作られ、1975年にはアチャン・チャーの名声を聞き、外国から修行にやってきた人々のためにワット・パー・ナナチャットを設立。多くの外国人比丘を育てる。主な外国人の弟子に、ジャック・コーンフィールド、イギリスのアマラワティ僧院僧院長アチャン・スメードーなどがいる。邦訳された著書に、『手放す生き方』『無常の教え』『アチャン・チャー法話集』(以上、サンガ)がある。1992年、逝去。その葬儀には百万人以上の参列者が集まり、故人を偲んだという。
訳:ポール・ブレイター
1948年、アメリカのブルックリンに生まれる。1970年、タイを訪れ、比丘として出家。ほどなくして、アチャン・チャーと出会い、彼の弟子になった。タイ語と現地のラオス語の方言(イーサーン語)を学び、アチャン・チャーのもとに学びにきた西洋人のための通訳を務めた。それらの教えの一部が、『手放す生き方』『無常の教え』(以上、サンガ)に収録されている。1977年に還俗して後、ブレイターはアメリカに戻り、曹洞宗の乙川弘文老師、チベット仏教ニンマ派のラマ・ゴンポ・ツェダンのもとで在家として仏教を学び続けた。現在、フロリダ在住。
訳:星 飛雄馬
1974年、長野県生まれ。著述家・翻訳家。東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。東京大学社会情報研究所教育部修了。修士(社会学)(東京都立大学、2001年)。専門は宗教社会学、社会政策。2004年ミャンマー、ヤンゴンのマハーシ瞑想センターにて約3か月瞑想修行をする。東方学院にてパーリ語を学ぶ。著書に『45分でわかる! 数字で学ぶ仏教語。』(マガジンハウス)、『60分でわかる!仏教書ガイド』(Evolving)、訳書にアーチャン・チャー『[増補版] 手放す生き方』、マハーシ・サヤドー『ヴィパッサナー瞑想』(以上、サンガ)などがある。