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心霊スポット考

現代における怪異譚の実態

著:及川祥平

紙版

内容紹介

「恐るべき出来事」が呼び起こす場所と記憶の文化
「心霊スポット」という言葉が、雑誌・テレビのメディアに使用され始めたのは1990年代前半。その後、「神奈川ジェイソン村」「新潟ホワイトハウス」「八王子首なし地蔵」など、「恐るべき出来事」が語られる空間=訪れる場所としての「心霊スポット」は、インターネットの普及とともに隆盛を極めていく。本書では、「心霊スポット」という「語り」が成り立つ前史を概観し、テレビやネットで展開される実態を調査する。また、「将門塚」や「八王子城跡」など現代でも語りつがれる「心霊スポット」を検証する。

目次

はじめに
序章 場所と怪異の民俗学
第一部 心霊スポット考
第一章 心霊スポットとは何か
第二章 真相としての仮構
第三章 モノと感覚
第二部 心霊スポットの諸相
第一章 将門塚のこと―将門はどう祟るのか
第二章 八王子城跡のこと―怪異の変容
第三章 おむつ塚のこと―或いはたくさんのお菊
終章 誰がための心霊スポット
おわりに
参考文献

著者略歴

著:及川祥平
1983年、北海道生まれ。成城大学文芸学部准教授。博士(文学)。専門は民俗学。主な著作に『偉人崇拝の民俗学』(勉誠出版、2017年)、『民俗学の思考法』(共編著、慶應義塾大学出版会、2021年)、論文に「『害』という視座からの民俗学」(『現在学研究』9、2022年)、「害虫と生活変化」(『民俗学研究所紀要』45、2021年)、「『人生儀礼』考」(『成城文藝』254、2020年)ほか多数。

ISBN:9784908028854
出版社:アーツアンドクラフツ
判型:4-6
ページ数:312ページ
価格:3000円(本体)
発行年月日:2023年06月
発売日:2023年05月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC