出版社の言葉 3
第1部 1945年八月革命以前のベトナム立憲思想 9
Ⅰ.ベトナムには立憲思想がまだなかった20世紀以前 9
Ⅱ.20世紀前半、独立獲得闘争を進めるために、立憲の道を提起した国家主義・
民族主義運動 11
1.愛国的・進歩的な儒学者層の立憲思想 11
2.新学知識人層の立憲思想 17
Ⅲ.ベトナムにおける独立獲得闘争をし、マルクス主義的立憲思想を発展させた
共産主義運動 23
1.ホー・チ・ミン(1890~1969)とベトナム共産党の革命指導過程 23
2.グエン・アイ・クオック(ホー・チ・ミン)とベトナム共産党の法治・立憲思想の
特徴 24
3.ホー・チ・ミンの立憲思想を通して体現されたマルクス・レーニン主義的
立憲思想 31
Ⅳ.当時の親仏・親日の権力機構と協力するかその中にいた分子の立憲的観点 34
1.南圻におけるブイ・クアン・チュウ(1873~1945)と立憲党 34
2.中圻と北圻における「君主立憲」か「直接統治」かに関するファム・クインと
グエン・ヴァン・ヴィンの論争(1930年) 38
3.保大帝、チャン・チョン・キム首相、および「民為貴」内閣の「立憲君主」の
観点 45
V.互いに激しく闘争する初期の立憲思想の各潮流 55
第2部 サイゴン政権下の立憲 59
Ⅰ.「ベトナム国家」体制(1949~1955) 59
A. 立憲の歴史 59
1.ホー・チ・ミン政権との解決に失敗したフランス 59
2.南圻国解決策と西圻解決策による「分割統治」政策に失敗したフランス
(1946~1948) 66
3.ベトナムの軍・人民の全国抗戦で失敗を喫したフランス 68
4.「ベトナム国家」を成立させるバオダイ解決策─1949年3月8日のエリゼ
協定からフランス国会の1949年6月3日の法律まで 69
5.帰国して「ベトナム国家」を執政するバオダイ 73
B.「ベトナム国家」の憲法 80
1.1949年7月1日の告諭第1号 80
2.1949年7月1日の告諭第2号 83
Ⅱ.第一共和政(1955~1963) 85
A.立憲の歴史 85
1.冷戦とベトナムの情勢 85
2.ベトナムに直接干渉するアメリカ 86
3.国土を暫定的に二分した1954年ジュネーヴ協定 88
4.バオダイ国長とゴ・ディン・ジェム首相の確執―ベトナム共和国が
誕生 90
5.1955年10月26日の暫定憲約から1956年10月26日のベトナム共和国
憲法まで 93
B.第一共和政の憲法 95
まとめ 102
Ⅲ.ベトナム南部における軍事政権期(1963~1967) 103
A.立憲の歴史 103
1.1963年11月1日革命と1967年7月1日までの歴史的展開 103
2.1963年11月1日以後、軍事政権下で公布された立憲的性質をもつ幾つかの
文書 108
B. 転換期における憲法 110
1.1964年8月16日のベトナム共和国憲章 111
2.1964年10月20日の臨時憲章 114
3.1965年6月19日の暫定約法 118
Ⅳ.第二共和政(1967~1975) 119
A. 立憲の歴史 120
1.全国政治大会(1966年4月12日)から制憲国会(1966年9月11日選出)
までと憲法公布(1967年4月1日) 120
2.1967年憲法の施行、大統領の2回の任期を経た第二共和政 122
3.ベトナム共和国の崩壊 125
B.第二共和政の憲法 131
Ⅴ.1975年4月30日以前のベトナムにおける政治的党派 150
1.南部における仏領期から旧体制までの全般的情勢 151
2.時期ごとの政治的党派 152
第3部 ベトナムにおける革命体制下の立憲 163
Ⅰ.社会主義諸国におけるマルクス・レーニン主義理論と立憲の実践 163
1.政治体制に関して 164
2.経済・社会制度に関して 165
3.公民の権利と義務に関して 166
4.国家機構に関して 168
Ⅱ.ベトナム革命立憲史 171
1.八月革命の成功―ホー・チ・ミン主席、「独立宣言」を読み上げる 171
2.制憲国会選挙 176
3.ベトナム民主共和国の最初の憲法制定 178
4.全国抗戦は勝利する―北部において社会主義を建設し、南部での民族人民
民主主義革命を推進する 184
5.第1期国会は改正憲法を採択―ホー・チ・ミン主席は1959年憲法を
公布 187
6.全国を統一し、共に社会主義に進む 191
7.第6期国会はベトナム社会主義共和国の1980年憲法を採択 194
8.ベトナムは全面的にドイモイ(刷新)する 197
9.第8期国会は1992年憲法を採択 199
10.1992年憲法の改正・補充 201
Ⅲ.各時期のベトナム革命憲法の内容 206
1.1946年憲法 206
2.1959年憲法 220
3.1980年憲法 230
4.1992年憲法 238
5.1992年憲法の改正・補充 253
第4部 2013年に改正・補充されたベトナム社会主義共和国憲法 269
Ⅰ.1992年憲法をさらに改正する必要性 269
Ⅱ.憲法の改正・補充草案の準備過程 269
1.憲法改正草案 270
2.憲法改正草案に関する人民の意見 279
3.党による憲法改正過程指導 283
4.国会は改正憲法を審議し採択 285
Ⅲ.2013年11月28日に改正された1992年憲法の内容 287
1.前文 287
2.政治制度 288
3.人権、公民の基本的な権利と義務 288
4.経済、社会、文化、教育、科学、技術、環境 289
5.祖国防衛 291
6.国家機構 291
7.国家選挙評議会、国家会計検査院 292
8.憲法の効力と憲法改正 293
Ⅳ.2013年の憲法改正の意義 293
1.党と国家の指導の認定 293
2.各方面からの認定 294
結 論 297
訳者あとがき 303