日本歴史 私の最新講義 シリーズ 23
図像考古学――‟かたち”の‟こころ”
著:辰巳 和弘
紙版

内容紹介
古代人が残したさまざまな〝かたち″は、何を物語るのか?
それらを読み解くことで、古代人の〝こころ″に迫る!!
古墳の形は何を意味しているのか? 埴輪の形は何を語るか? 古墳壁画が意味するものとは?
古墳時代の人々が死後の世界をどう考えていたのか、彼らの他界観念にさまざまな資料を駆使して迫る。
目次
序 章 図像考古学 —〝かたち″の〝こころ″
聖域結界/辟邪の鏡/勾玉の力/面勝つ神/力足を踏む人
第一章 壺形墳の誕生と卑弥呼の鬼道
鬼道のちから/神仙思想の伝来/鬼神のまつり/王墓の出現/倭国の鬼神祭祀/纒向王宮の出現
第二章 倭人の〝こころ″を探る
近畿の線刻人面文/銅鐸の風景/弥生人の水観念/ヒサゴのシンボリズムと龍/世界樹とヤマト国家のはじまり
第三章 門に立つ杖—極楽寺ヒビキ遺跡と古代葛城
極楽寺ヒビキ遺跡/聳立する大聖標/五世紀前半の極楽寺ヒビキ遺跡周辺
第四章 古墳壁画三題 209
他界へ渡る船――人物の窟(高井田Ⅲ―五号横穴)/他界転生―五郎山古墳/手向けの壁画――竹原古墳
終 章 「他界の王宮」創造
古墳と埴輪/象徴と結界/失われた〝かたち″/〝かたち″から〝古墳″を思索する