いま・ここのポリフォニー
輪切りで読む初発の近代
著:鷲見 洋一
紙版
内容紹介
一七□□年同月同日、輪切りとなった時代の図柄に
浮かび上がるのは、素顔の革命と、等身大の大思想家たち──
ルソー、ヴォルテール、ディドロ。
歴史からこぼれ落ちる、出来事と生の痕跡の巨大な集積、
その共時的な記述が呼び出す一八世紀の世界図絵。
そこでは何に光があたり、何が後景に退いているのか。
現代世界の萌芽と終末が、ともにここにある。
近代というエポックを産み落とした要件とは。
目次
序論に代えて 「世界図絵」から「いま・ここ」へ
──あちらの事情とこちらの事情
第一章 1862年 パリの福澤諭吉
第二章 1789九年 ヴェルサイユ行進
第三章 二つの死
──1778年の状況とルソー、ヴォルテール
第四章 「頭出し」から映画『メッセージ』、そしてディドロへ