第1章 北海道の黎明
PART1◇遺跡が語る旧石器文化と縄文文化
topic01…北海道にはいつから人が? 陸橋渡る旧石器文化の人々
topic02…温暖化が生んだ縄文文化、土器の登場で食生活が一変
topic03…貝塚と大規模集落が示す、縄文前期の生活と精神文化
topic04…周堤墓や環状列石にみる、縄文文化の家族や社会の絆
【コラム:中空土偶――縄文文化の心象世界】
◆旧石器・縄文文化主要遺跡MAP
◆特集:時代を区分する縄文~擦文文化の土器
PART2◇続縄文文化 弥生・古墳時代の北海道
topic05…本州とは異なる、独自の時期区分を持つ北海道
topic06…琥珀と管玉に彩られた、続縄文の華麗な装飾品
topic07…続縄文文化後期の後北式土器とその広がり
topic08…大陸と密接につながる、オホーツク文化の独自性
【コラム:北の縄文遺跡群――世界遺産登録目指す】
第2章 北方への広がりとアイヌ文化
PART1◇古代国家との接触 オホーツク文化と擦文文化
topic09…国家勢力の北進で、初めて文字に記された北の人々
topic10…続縄文文化から擦文文化へ。土器の変化と鉄器の流入
topic11…北海道式古墳の出現と、全道域に広まる擦文文化
topic12…今も残る住居のくぼみ。謎の多い擦文文化の大集落
topic13…擦文文化期の生活を変えた、本州産鉄器の急速な普及
◆続縄文・オホーツク・擦文文化主要遺跡MAP
【コラム:貞観大地震――蝦夷経営への影響】
PART 2◇アイヌ文化への道
topic14…北方世界の広がりとアイヌ文化の形成
topic15…アイヌ文化に大きな影響を与えた、大陸との交易関係
topic16…縄文から続く動物信仰に源流を持つ「クマ送り儀礼」
topic17…アイヌにとっての矢毒文化は、「蝦夷一同の守り」だった
第3章 アイヌ民族と中世国家
PART1◇「夷嶋(えぞがしま)」と中世国家
topic18…「前九年合戦」にはじまる戦乱が変えた夷嶋の情勢
topic19…二つの合戦の間で勃発した「延久二年合戦」と衣曾別嶋
topic20…「東夷成敗」で鎌倉幕府が確保した、北方の交易ルート
topic21…奥州夷として夷嶋と関わり「蝦夷管領」になった安藤氏
topic22…『諏方大明神画詞』にみる「渡党」と安藤氏の台頭
topic23…サハリンに来襲した元軍と「唐子」アイヌによる戦い
【コラム:呼称の変遷――「エミシ」から「エゾ」へ】
PART2◇武田(蠣崎)氏とアイヌ支配 松前藩成立前史
topic24…北海道の「記紀」である『新羅之記録』が持つ意味
topic25…安藤氏の夷嶋への渡海と、武田氏の潤色された出自
topic26…道南「三守護体制」の設置と、コシャマインの戦い
topic27…「日ノモト」アイヌのラッコ交易がもたらした富と軋轢
topic28…約1世紀続いたアイヌ民族の戦いと、箱館地域の状況
topic29…交易拠点・勝山館の繁栄と、蠣崎氏による守護職の独占
topic30…婚姻ネットワーク戦略で関係強化を図る蠣崎(松前)氏
topic31…支配関係の第一歩となった、蠣崎氏とアイヌの「和平」
topic32…おわりにかえて――幕藩体制が生んだ夷嶋の大名・松前氏
【コラム:ラッコ皮と政権――献上品で関係を結ぶ】
◆特集:北海道遺跡ガイド
◆夷嶋(えぞがしま)の中世関連年表