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ドイツ資本主義と東アジア 1914-1945

著:工藤 章

紙版

内容紹介

ドイツは東アジアでは戦時下にあっても「経済の優位」を貫いた!
第1次~第2次世界大戦時期における日独・独中経済関係の軌跡を、政治・軍事面にも目を配りつつ、通商戦略、企業行動を中心に、具体的・総体的に跡づけたドイツ・東アジア関係史。

目次

序章 課題と視角

第I部 国際定位

第1章 ドイツの通商政策と東アジア:再建と変容
はじめに
第1節 ヴェルサイユ・ワシントン体制下の通商政策の再建:1914-1931年
第2節 ヴェルサイユ・ワシントン体制の崩壊と通商政策の変容:1931-1945年
おわりに

第2章 北京関税特別会議と1928年独中関税条約
はじめに
第1節 北京関税特別会議:アウトサイダーとしての観察
第2節 1928年独中関税条約とワシントン体制の急旋回
おわりに

第3章 「輸入政策」の追求:華北における日独経済協力と独中信用供与条約の改定
はじめに
第1節 対東アジア外交政策の転換と通商政策
第2節 ヴォイトによる対日・対中現地交渉
おわりに

第II部 企業体制

第4章 ドイツ企業体制学習の日中比較
はじめに
第1節 日本のドイツ学習
第2節 中国のドイツ学習
おわりに

第III部 企業

第5章 ドイツ企業の東アジア戦略
はじめに
第1節 復帰と戦略:1914-1931年
第2節 期待と戦略:1931-1945年
補 節 ジーメンスと日本・中国
おわりに

第6章 オットー・ヴォルフ社の東アジア戦略
はじめに
第1節 東アジアへの関心
第2節 中国事業:鉄道建設と自動車製造
第3節 「満洲国」事業:機械の輸出
おわりに

第7章 クルップの対中戦略:製鉄製鋼設備・技術と中央鋼鉄廠
はじめに
第1節 双方の準備と独中間交渉
第2節 契約
第3節 契約履行の過程とその停止
おわりに

第8章 IGファルベンの対中戦略:人造石油製造設備・技術
はじめに
第1節 ライセンシング戦略と中国からの照会
第2節 照会への対応の積極化
第3節 資源委員会との交渉と仮契約
おわりに

第9章 カール・ツァイスの対日戦略:プラネタリウムと大阪市立電気科学館
はじめに
第1節 物産ベルリンとの合意
第2節 「大阪市プロジェクト」の具体化
第3節 「大阪市プロジェクト」の実現
おわりに

終章 総括

著者略歴

著:工藤 章
1946年10月 東京に生まれる。1969年6月 東京大学経済学部卒業。1975年3月 東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。信州大学経済学部助教授、東京大学教養学部助教授などを経て、1992年4月 東京大学社会科学研究所教授。2010年3月 東京大学停年退職。現在:東京大学名誉教授。
主著:『日独企業関係史』有斐閣、1992年。『イー・ゲー・ファルベンの対日戦略』東京大学出版会、1992年。Japanese-German Business Relations, London: Routledge, 1998.『現代ドイツ化学企業史』ミネルヴァ書房、1999年。『20世紀ドイツ資本主義』東京大学出版会、1999年。『日独経済関係史序説』桜井書店、2011年。『20世紀日独経済関係史 I 国際定位』日本経済評論社、2021年。『20世紀日独経済関係史 II 企業体制』日本経済評論社、2022年。

ISBN:9784905261520
出版社:桜井書店
判型:A5
ページ数:618ページ
定価:8600円(本体)
発行年月日:2023年05月
発売日:2023年05月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCL