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韓国映画100選

編:韓国映像資料院
訳:桑畑 優香

紙版

内容紹介

100年間の名画に映し出される日本統治時代、民主化、南北分断、フェミニズム。
現存する最古の作品から『パラサイト 半地下の家族』まで、
韓国映画の歴史を辿る決定書!

韓国映画の代表作を取り上げた本書は、韓国随一の映画専門家67名による評論集であり、
自国を見つめる視点から切り込んだ深い洞察が記されています。
原書に掲載された101作品に加えて、日本語版では原書刊行後に製作された5作品(ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』ほか)を新たに加えました。

映画はフィクションであると同時に、時代の記録でもあります。
例えば、『誤発弾』や『非武装地帯』『キルソドム』などに描かれる朝鮮戦争が庶民の生活に落とした影。ノンポリの大学生の恋愛を入口にした『馬鹿たちの行進』の背景に隠された軍事政権による検閲とのせめぎ合い。また、1970年代の『冬の女』、1980年代の『シバジ』、そして1990年代の『結婚物語』などには、女性の解放の歴史が映し出されています。そう、歴史を彩る映画の数々は、日韓関係や南北問題、民主化、フェミニズムなど、現代の韓国を紐解き、未来を考えてるための貴重な資料でもあるのです。

その時代に作られた映画は、時を経てもなおリアルな迫力と驚きを秘めています。「韓国
映画100選」をガイドブックとして、古の韓国にタイムスリップするのはいかがでしょう
か。

<本誌で紹介されている作品の一部>
・『青春の十字路』(1934年製作/現存する最古の韓国映画)
・『下女』(1960年)
・『馬鹿たちの行進』(1975年)
・『風吹く良き日』(1980年)
・『ペパーミント・キャンディー』(1999年)
・『JSA』(2000年)
・『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年)
・『タクシー運転手~約束は海を越えて~』(2017年)
・『パラサイト 半地下の家族』(2019年/カンヌ国際映画祭パルムドール受賞)

目次

まえがき
韓国映画100選はいかに選定されたのか
選定作品に見る韓国映画の歴史
日帝強占期
解放以降~1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代以降

著者略歴

編:韓国映像資料院
貴重な文化遺産である映像資料を国家が収集・復元する韓国で唯一の機構として、1974年に設立された。
国の映像文化遺産が最適な環境で保存・復元され、後代に永遠に伝えるための基盤の造成に全力を注いでいる。多くの人々が映像文化を積極的に享受できるように映画館「シネマテーク KOFA」と映画博物館、映像図書館を運営。デジタル映像資料の収集、デジタル技術を利用した復元、アナログ資料のデジタル化など、デジタルアーカイブ化作業も進めている。映画史研究および出版を通じて韓国映画研究と普及を推進する拠点となるべく、努力を続けている。
訳:桑畑 優香
早稲田大学第一文学部卒業。延世大学語学堂・ソウル大学政治学科で学ぶ。
「ニュースステーション」ディレクターを経てフリーに。
ドラマ・映画のレビューを中心に『韓国語学習ジャーナルhana』『韓流旋風』『現代ビジネス』『デイリー新潮』『AERA』『Yahoo! ニュース 個人』などに寄稿・翻訳。
訳書に『韓国映画俳優辞典』(ダイヤモンド社・共訳)『韓国崩壊』(ランダムハウス講談社・共訳)、『韓国・ソルビママ式 子どもを英語好きにする秘密のメソッド』(小学館)、『今、何かを表そうとしている 10 人の日本と韓国の若手対談』(クオン)、『花ばぁば』(ころから)など。

ISBN:9784904855935
出版社:クオン
判型:A4変
ページ数:260ページ
価格:3500円(本体)
発行年月日:2019年12月
発売日:2019年12月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATF